人間ドラマ・社会派

【続・激突!カージャック】あらすじネタバレ感想と実話について

どうもこんにちは、NITARIです。

スティーブン・スピルバーグ監督の劇場公開処女作である「続・激突!カージャック」を見ましたので感想です!

【続・激突!カージャック】とは?

続・激突!カージャックは、1974年に公開されたアメリカ映画です。

監督はスティーブン・スピルバーグ
スピルバーグといえば、デビュー作は「激突!」という事に一応はなってますが、あの作品はもともとテレビ映画用に撮影されたもので、劇場公開用に撮影されたデビュー作はこちらになります。

邦題は「続・激突!カージャック」ですけど、アメリカのタイトルは「The Sugarland Express」です。

あたかも「激突!」の続編かと思わせるように釣るためにこんな糞タイトルを付けちまったという事ですね。

私はスピルバーグが大好きなんですけど、それでもこの作品をこの歳(アラサー)まで見なかったのって、「続編」のイメージが悪くて興味が持てなかったからで・・・今からでも邦題改正して欲しいくらいですよね。

まあ、当時それだけ「激突!」が日本で人気だったという事の裏返しとも言えますが。

「続・激突!カージャック」のあらすじ

さて、この作品は作りはとってもシンプル。

主人公のルー・ジーンは、窃盗の罪での懲役を終えて出所するが、服役の前に生んだ赤ん坊が取り上げられていて、そのまま里親に出されてしまっていたんですね。

で、ルー・ジーンの夫(子供の父親)でまだ服役中のクロヴィスを脱獄させ、自分んの子供を取り戻すためにシュガーランドへ向かう。

しかし、脱獄なんで、途中で警官にばれてしまうが、その警官のスライドを人質にとることにする。

そして彼を人質にしたまま、子供を取り戻すために逃避行を続ける、という話。

Sugarland Express 2Empire Essay: The Sugarland Express Reviewより

【続・激突!カージャック】ネタバレ感想。

とっても面白い作品でした。

もともと「カージャック」という響きから想像するに、どうしてもドンパチした作品というかスピード感あふれる作品を想像してしまうんだけど、全然違いますね。
カー・チェイスものではなく、あくまでもロード・ムービーです。

映画全体はとっても淡々としているし、そこそこコメディですしね。

とりあえずルー・ジーンたちは警官を人質にしてしまっているので、それで安心とばかりに結構ゆるい感じでシュガーランドに向かうんですね。

この映画で何よりも面白いなと思うのは、まあ実話がもとになっているというのもあると思いますが、ルー・ジーン達の車の後をゾロゾロとついてくるパトカーの隊列。

のんびりとついてきて、しかもたまに無線やらモニターやらで警部と話をする感じはとってもかわいらしくて心が和みますね~

そう。この映画の根底にあるのは、この「和むわ~」って感じの、ルー・ジーンたちの様子です。

しかしながら現実はなかなかそうはいかず、ライフル隊を呼んで二人を射殺しちゃおうとか言う発想になるから、アメリカは怖いですね(まあ、こういった部分の描写は時代性もあるし、法律も州によって違いますが)。

結局、ルー・ジーンたちは人質にしたスライドともとても仲良くなって、スライドは心から二人を救いたいと思うんですけど、最後にはクロヴィスは射殺されてルー・ジーンは捕まってしまいます。

「続・激突!カージャック」における反社会的なメッセージ

この映画のポイントとなる部分はいくつかありますが、一番大きいかなと思うのは、反社会的なメッセージでしょうか。

ルー・ジーンたちはどこにでもいる普通のチンピラというか、ちょっとうっかり足を踏み外してしまっただけの市民なわけですよね。

しかし、子供を失いそうになるという危機的な状況にさらされてしまったからこそ、このような行動に出てしまった。

そしてその事実を知った道行く市民たちはルー・ジーンたちを英雄のように扱います。
ここは、当時のアメリカ(もしくはテキサス)の時代性が描かれています。

一方的に子供を取り上げることができる傲慢な政府に対する反発という点もあります。

映画が公開された1974年といえば、ベトナム戦争が佳境に差し掛かった難しい時代ですよね。ベトナム戦争は1975年にアメリカの敗戦で終わってしまうわけですが。

この映画の公開は1974年ですが、元になった事件が起こったのは1969年で、反戦運動や反政府運動がかなり盛んだったのではないかと思います。

国と国民&市民が分断されていた時代が舞台の作品で、特に舞台となったテキサスといえば、かなり保守的な州です。

政治や社会批判的なメッセージをしっかりと根底に置いた作品であることは間違いありません。

ただ、このころの他の反社会的なアメリカ映画に比べて、警察(権力者)側の一部も割とヒューマニスティックに描いているのは、むしろとてもよかったんじゃないかと思います。勧善懲悪という作りにはなってません。

この映画にちょっと似た骨格を持っている作品としては「狼たちの午後」が翌年に公開されますが、こちらも素晴らしい作品です。しかし、もっと全然キツイ作品ですけど。

このころのアメリカ映画と言えば、少し前に「俺たちに明日はない」や「イージー・ライダー」などのアメリカン・ニューシネマがかなり流行ってました。

「続・激突!カージャック」の実話

実話の物語もほとんど同じような感じみたいですけど、大きく違う点としては、クロヴィスの元になった人は実際は事件の2週間前に出所していたことや、実際はルー・ジーンが養母で、実母に引き戻された子供を奪いに行く、という話だったようですね。

「続・激突!カージャック」の役者たち

この映画ではとにかくもう、ほんとにゴールディ・ホーンが最高ですよね。

ゴールディ・ホーンといえば、「プライベート・ベンジャミン」や「永遠に美しく・・・」とか出てましたけど、かなりインパクトあってすぐ覚えちゃうよね。

1969年に「サボテンの花」でアカデミー賞助演女優賞を受賞しているようですが、みたことはありません。

続・激突のルー・ジーンもとっても愛らしいんだけど、実はこの時もう30歳近かったってのは気づかなかった。とにかく童顔だ。

この映画では警官役のマイケル・サックスもよかったと思います。

【続・激突!カージャック】のまとめ

この映画はスピルバーグが28歳くらいの映画ですけど、やっぱりどう考えても老練しているというか、すさまじい才能だと思うわけですよ。

願わくば、この映画のまずは邦題を改めて、再確認して欲しい所だと思います。

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