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SF・ファンタジー

火星サバイバル映画「オデッセイ」感想・最高に面白いのは笑えるからかもしれない

どうもこんにちは、NITARIです。

映画「オデッセイ」はとにかく前向きで面白い!
しかし科学的な部分など、ちょっとわかりづらい所もあるので、今回は徹底解説します。

映画「オデッセイ」あらすじ

映画「オデッセイ」は、リドリー・スコット監督の映画です。

出演者

  • マーク・ワトニー – マット・デイモン
  • メリッサ・ルイス – ジェシカ・チャステイン
  • アニー・モントローズ – クリステン・ウィグ
  • テディ・サンダース – ジェフ・ダニエルズ
  • リック・マルティネス – マイケル・ペーニャ
  • ミッチ・ヘンダーソン – ショーン・ビーン
  • ベス・ヨハンセン – ケイト・マーラ
  • クリス・ベック – セバスチャン・スタン
  • アレックス・フォーゲル – アクセル・ヘニー
  • ビンセント・カプーア – キウェテル・イジョフォー

この映画は2030年の火星が舞台。

宇宙飛行士のマーク・ワトニーたち、火星の有人探査計画アレス3のクルーは稼いで調査をしていた。

有人探査計画アレスとは?

実際に「アレス」というロケットはために開発されています。
2004年にジョージ・W・ブッシュ大統領が、2020年までに月への有人飛行を目指す「コンステレーション計画」を発表しましたが、2010年ではオバマ大統領がそれを中止させています。

よって、現段階では「アレス計画」は中断状態です。
原作は中止の直前2009年から連載が始まった(自身のサイトで)ものなので、おそらくアレス1,2が成功した後のアレス3が想定されていると推測できます。

探査の途中でクルーは砂嵐に巻き込まれ、撤退を余儀なくされる。
しかし撤退中に飛んできたアンテナがワトニーに直撃し、行方不明に。やむなくチームはワトニーを諦め、火星を後にした。

既に死んでしまっただと誰もが思い、NASAからも「ワトニー死亡」のニュースが全世界に流れる。消沈するクルーだが、実はワトニーは生きていた。

彼は次の火星探査計画アレス4まで何とか生き延びようする。

生き延びようとするワトニー

火星の限られた資源と持ち前の植物学者としての知識用い、なんとステーション内に植物農園をつくって芋の栽培に成功する。

NASAでは火星ミッションの総責任者カプーアが、残された補給品の確認のために火星の衛星写真を見ると、ソーラーパネルやローバー2が動いていることでワトニーが生きていることが分かる。
しかし依然としてNASAとワトニーの連絡手段はない。
ワトニーが生存していることはわかったが長官命令でクルーには伝えられなかった。

ワトニーは過去に火星に送り込まれていた「マーズ・パスファインダー」の存在を思い出し、埋まっている場所に向かった。

マーズ・パスファインダーとは

NASAが97年に実際に行った火星探査計画&探査機の相称です。
1996年12月4日に地球を発ち、1997年7月4日に到着。当初は1週間ほどの寿命だと思われていたが、3カ月近く通信を続けました。

そしてカプーアもその動向からパスファインダーの存在を察知。
当時のパスファンダー開発メンバーとコンタクトを取り、映像を受信する準備を始める。

ワトニーはパスファインダーを修理し可動させると、地球へ映像を発信することに成功した。

このシーンはあっさりと描かれていますが、ワトニーとしては自分が生きていることをNASAが知っているかどうかも分からない状態なので非常に綱渡り。
狙い通りにカプーアが受診できたのは奇跡かも。。。

ちなみにこの時「YES」か「NO」で答えるはずが、カメラは「NO」のほうに向いています。この映画独特のユーモアですね(笑)。

しかし、カメラだけでは複雑な会話に耐えられないと思ったワトニーは、「16進法」を採用することに。

16進法とは?

16個の英数字を使って数を表す方法の事です。
よく、コンピューターのデータは0と1の組み合わせだ、という事は知られていますが、これでは複雑なプログラムは間違えやすいので、通常は0~9までの10個の数字と、A~Fまでのアルファベットで表現しています。

とまあ、この説明では全然分からないと思うので、かいつまんで結論だけ説明します。

360度回るカメラで例えばアルファベットを読み込めれば一番楽なんだけど、22個のアルファベットを正確にカメラで追うのは難しいよね、という話。
かといって最初にやったように「YES」と「NO」だけでは詳しい話ができないので、「16個の英数字」でアルファベットを全てを表現できる「16進法」を採用したわけです。

16個の英数字だったらカメラで正確に伝えることができるとワトニーは判断したわけですね。

16進法により複雑な意思疎通が可能になったことで、NASAから次の指示が。
ローバーのシステムをハッキングして、パスファインダー経由で直接NASAとの通信ができるように調整した。

ワトニーの生存はクルーには伝えられていなかったが、ワトニーとの通信が再開したタイミングでその事実を伝えられる。
彼らはワトニーを置き去りにした自分たちを責めた。

ある夜、ワトニーが野菜を育てているハブに入ろうとすると、出入り口が爆発し、食物ともども吹っ飛んでしまう。
これで頼みの綱の食糧が、補給機が来るまで持たなくなってしまった。
ワトニーは食料をギリギリまで切り詰め、消費カロリーを少しでも抑えるため、芋に鎮静剤をかけて食べていた。

ワトニー救出作戦の発案と決行

一方NASAは、ワトニーがアレス4まで食いつなげるよう、補給機の打ち上げを急ぐが失敗。崖っぷちに立たされる。

ニュースを見ていた中国国家航天局が、自分たちが機密で開発しているロケット・太陽神ならすぐに飛ばせるという。

一方、補給機のルートの計算をしていたリッチがカプーアの元へやってきて、ワトニーの救出ができる方法を見つけたとのこと。

その方法とは、食料が切れるまでに、帰還中のヘルメス(ワトニーのクルーの乗っている船)を火星へ飛ばすというもの。
ヘルメスを地球の重力アシストで加速させ、その間に中国のロケット太陽神で再補給。
そのままヘルメスを火星へ飛ばす。

ワトニーは火星からMAVを使って飛び立ち、ヘルメスがそれを回収するという計画だった。

問題は、太陽神は一度しか使えないという点。
ワトニーのために火星に直接食料を送る使い方が現実的だったが、ヘルメスに送ってヘルメスから直接ワトニーを救出させるという選択肢が出てきたのである。

太陽神で直接火星に食料を送る方法では、失敗の確率は高い。
しかし、ヘルメスを送って彼を救出させる方法であれば成功の確率は上がるが、6人全員が死ぬ危険性もある。

長官はそのような危険を冒せないとして、リッチの提案を一度は却下。
しかし情報極秘でヘルメスのクルーに送信し、クルーは全員一致でワトニーの救出を決めた。

中国国家航天局の太陽神を無事回収し、エルメスは火星へ向かう。

7カ月後、すっかり痩せこけたワトニーは長く過ごしたハブから脱出しMAVへ。
しかし問題はまだあった。

計算によると、ワトニーが火星から脱出する予定のMAVは低軌道用のため、火星の軌道から脱することは困難だというのだ。

解決策としては、MAVから余計なものを全て取っ払い、5000キロ軽くする。
その為にはヘルメスのクルーが遠隔操作でMAVを動かすため、制御パネルや予備無線を下ろし、さらに船首エアロック(フロントガラスみたいなもの)と窓など、全て排除し、スカスカの骨格だけで宇宙に打ち上げるという無茶なものだった

全世界が見守る中、救出作戦が始まった・・・

映画「オデッセイ」のネタバレ解説

この映画は原作「火星の人」という作品の映画化です。

この「火星の人」が誕生した背景もとても面白くて、アンディ・ウィアーという人が、自分の運営しているウェブサイトで作品を発表していたんだけど、人気が出たのでkindle版として出版したら一気に3万5千ダウンロードもされたそうです。

面白いエピソードですよね。

この作品の原作は、実際は非常に長い作品みたいです。
映画では2時間20分くらいに凝縮されているので、実際ワトニーが火星にいたのも数年に渡るわけですけど割とざっくりと描かれています。

原作の本も読んでみたいなあという今日この頃。

映画「オデッセイ」の魅力①ユーモア

まあ、この映画を観る時に外せない要素として、ナイスなユーモア
どんな状況に陥ってもユーモアは忘れない、という言い方は非常にダサいのですが、まあそういう事です。

アメリカ人というのは窮地に立たされてもユーモアを忘れないっていう点は、いいなーと思いますよね。

日本人は全然ユーモアがないばかりでなく、どっちかといえば不謹慎で無駄なものっていう認識がありますので、窮地に立たされた時にはウケることがあっても笑っちゃダメです。怒られちゃいます。

それにしてもこの映画ではワトニーと仲間たちのユーモラスなやり取りがめちゃくちゃ面白いのはそうですが、カプーアが「なんてことだ…火星なんかに取り残されて、一体彼は今どういう精神状態なんだ…」と案じる次のシーンで、グロリア・エステファンを聴いているワトニーが「死にそうだ…」と嘆くシーンが一番ウケた。

映画「オデッセイ」の魅力②環境問題への意識

この映画の最も魅力的な要素の一つに、植物学者のワトニーがハブの中に家庭菜園を作って芋を育てるというエピソードがあります。

このエピソードくらい心躍るものもなければ、平和的なものもなかなかないような気がします。本当に愉快ですよね。

「火星で植物を育てる」というのは、おそらく現在、実際に研究されている分野です。
環境汚染と火星移住計画は、現代の地球でも非常にホットな話題であることは間違いありません。

どんどん環境汚染が進んでいる現在、火星で暮らすことができたらその問題のいくらかは解決できるのではないか?という考え方があるわけです。

うろ覚えですが、前にTEDで確か、火星で植物を育てる研究をしている人のスピーチを見ました。

その中で彼女は、「現在の地球が環境に侵されて悪くなっている状況の中で、なぜわざわざ火星で植物を育てるのか?と非難されることがある。だけど、火星で植物が栽培することができるようになったら、地球でだってできるでしょ?と言っていました。

このように、「火星移住」と「環境問題」は現代社会において、切っても切れない話題の一つです。
これが、この映画がこれほどまでに評価された要因の一つと言えるかもしれません。

ワトニーたった一人で取り残された火星で、「科学の力」で野菜を育てて生きてゆくんです。

非常に先進的で魅力的なメッセージを孕んでいるわけですよね。
産業革命以降、化学は環境を破壊するものだという認識が強かったのですが、これからは化学は環境を守るものだ、という認識で発展してゆくべきものだというメッセージです。

映画「オデッセイ」の魅力③中国とアメリカの関係

この映画では、最終的には中国の協力を得てワトニー救出作戦を遂行します。
中国国家航天局が「太陽神」を提供してくれたからです。

最近のアメリカ映画を観ている人は気づくことが多いと思いますが、割と中国がキーポイントとなっていることが多いですよね。

特に近未来系の話でよく出てきます。
この「オデッセイ」でもそうですし、「メッセージ」や「ゼロ・グラビティ」でもわずかに登場しますよね。

これは明らかに、世界の中で中国の経済成長があり、力を付けてきていることに起因します。
そして、最近の映画で登場する中国は比較的友好的なモチーフとして描かれることが多いような気がします。

実際は、アメリカと中国の国交はそこまでいいものとは言えません。
しかしだからこそ、中国との友好関係を映画では主張したいのかな、と思います。これは良い傾向だと私は思います。

ちなみにこれが30年前の映画だったら、「他国の脅威」としてモチーフとなっていたのは当然冷戦中のロシアだし、「悪の象徴」として描かれることが多かったですね。

いろんな問題はあるかもしれないけど、マシな時代になってきているなとは思います。

まとめ

さて、ここまで映画「オデッセイ」に関していろいろと補足で説明してきました。
まあ、それでも結局この映画は、絶望的な状況に立たされながら、前向きに生き抜く男の話という事で、とにかく愉快だし、素直にポジティブな気持ちになれますよね

監督のリドリー・スコットは最近そんなに面白い映画を撮ってませんでしたけど、この映画は非常によかったです。

大変おすすめです!