ミステリー・ホラー

映画版「十二人の死にたい子どもたち」ネタバレ感想。0番って一体なんだったの?

どうもこんにちは、NITARIです。

劇場で見逃していた「十二人の死にたい子どもたち」をU-NEXTで観ましたので、感想です。

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「十二人の死にたい子どもたち」のあらすじ

出演者

  • サトシ(1番):高杉真宙
  • ケンイチ(2番):渕野右登
  • ミツエ(3番):古川琴音
  • リョウコ(4番):橋本環奈
  • シンジロウ(5番):新田真剣佑
  • メイコ(6番):黒島結菜
  • アンリ(7番):杉咲花
  • タカヒロ(8番):萩原利久
  • ノブオ(9番):北村匠海
  • セイゴ(10番):坂東龍汰
  • マイ(11番):吉川愛
  • ユキ(12番):竹内愛紗
  • ゼロバン:とまん

とある廃病院に、12人の子供たちが続々と集まっていた。
彼らはネットで知り合い、「安楽死」を求めて集った子供たちだった。

しかし待ち合わせ場所の地下室には、すでに一人の少年が眠りについていた。彼はいるはずのない13番目の参加者だった。

12人の中に犯人がいたのであれば、12人が安楽死をしても犯人にされてしまうかもしれない。また、彼ら全員が殺人の被害者とされてしまう可能性もあった。

このまま決行するか、犯人を突き止めるか?
集いのルールは「全員一致」。議論を繰り返し、謎の究明にあたるのだった。

映画版「十二人の死にたい子どもたち」ネタバレ感想

杉咲花橋本環奈など、好きな役者が出演しているし密室ゲーム系の作品は好きなので観ることにしました。

が、正直言ってひどい作品だった……お金と時間返してほしい。

順を追って説明していきたいと思います。

※ネタバレしますのでご注意ください。

映画版「十二人の死にたい子どもたち」のゼロバンの存在

この作品はいろいろと込み合った内容となっておりますが、とりあえず最終的な結論を言ってしまえば、そもそもゼロバンは死んでなかったし、12人の中の一人が無理やり連れてきてしまっただけだった、というオチになっているわけです。

つまり、かなりこの一人の事でもめたけど、別に普通に店員オーバーだったけど無理やり参加させたかっただけの事だったわけです。

問題は、それだけのことを解明するのに死ぬほど回り道して時間をかけて謎を解き明かしていったっていう事。

こんな単純なからくりがあったのだったら、こんな回りくどいことしないでゼロバンを連れてきたユキが普通に「どうしても一緒に死にたい」とかなんとか訴えればよかったんですよ。

そもそもこの「12人」という数字には何の根拠もないんですからね。
だって、ゼロバンの存在が分かった時に誰ひとりとして「12人じゃなきゃダメだ!」っていう人なんかいなかったんだから。

もちろん、目立つのが嫌いで気の小さいユキがそれを言えなかったからこういうことが起こった、っていうのは納得ができないわけではありません。

ただ、この作品の一番の問題は、そもそも映画を観ている人を面白がらせようという目的だけでミステリーが成り立っていることなんですよね。

こういう漫画的な作品は(原作は小説ですが)、もちろんリアリティとかを重視して観る必要はないと思うんです。

ただ、リアリティのない漫画的な作品だというのならそれなりに内容で信じさせてくれなきゃ。

ただこちらを驚かすためだけに設定された物語って全然楽しめなくないですか?

映画版「十二人の死にたい子どもたち」の無駄な議論

この作品は基本的には密室ミステリーとして話が展開しています。
私は基本的に密室ものが好きですが、大体の作品でプロットがうまくできているものが多いからです。

この作品を見始めて初めの印象は、三谷幸喜が脚本を書いた「12人の優しい日本人」に設定が似ているな、ということでした。

タイトルも似ているし、「全員一致が前提」など、内容にも影響があるのは間違いありません(もちろん、そもそも「12人の優しい日本人」は「12人の怒れる男」がもとになっている作品ですが)。

ということで「12人の死にたい子どもたち」もそういう感じでうまくミステリーとして話が展開していくのかな、と思って期待していました。

しかし実際は、別に謎にもならないことをいちいち取り上げて議論したり、必要のないウソを子供たちにつかせて謎を無理やり深めたり、全部が全部意味がない議論の応酬になってしまっていました。

しかもこちらはキャラの名前をちゃんと覚えていないのに、廃病院に来た順番がどうだったのかということを議論されても、全然頭に入ってこないんですわ。

説明的なセリフが多いのに演出が下手なのか、こちらには実際何が議論されているのかがかなりわかりづらい作りになっていました。

それぞれが勝手に動いた結果いろんな謎が生まれちゃってそれを回収していくわけですが、そもそも別にいいから早く死ねばいいのにと思ってしまう残念な感想を持ってしまった。

12人の子どもたちが自殺したい理由について

最終的なオチが残念な作品だったからこんなに落胆しているのではなく、そもそも子どもたちがどうして死を選ぼうとしたのかの理由を描いているのが残念でしたね

かなり初期の段階で、子どもたちが3組くらいに分かれて帽子やら靴やらを見に行くときに、「どうして自殺をしようと思ったのか」会話が展開されていきます。

私としてはもうこの時点で、「なんだこれまさかヒューマニズム的に話が終わってしまうヤツではないだろうな」と思ってしまいました。

自殺の理由を描くということは、12人の人となりを描くこと。ということは結局は彼らが自殺を思いとどまる、という方向に話は展開してしまうのではないか?というところまでは簡単に読めますよね。

自殺をしようと思った理由なんかどうでもよくて、私はもっと冷酷な密室ミステリーを観たかったのです。

そもそも、彼らがどうしてこんなにいろいろと議論をしているのかはさっぱりわかりませんでした。死ぬなら一人でも死ねばいいと思うし、死後に自分がどう思われるかっていうことを考えている時点で、あんまり本気で死にたいと思っているわけではない。

もちろん、大人たちに報復したいという気持ちがあって自殺をメッセージとしたい、という気持ちはどんな自殺者にもあるのでしょう。だから特にアンリが主張したように、死後に自分たちがどう思われるのかが実際問題重要でないとは思いません。

しかしながら、私が問題だと思っているのは映画の作り方です。
アンリだけが「メッセージとしての死」を選ぼうという自覚があったわけですが、ところがほかの人たちも意識はしていないながらも大人たちへの報復のつもりで死を選ぼうとしていたわけです。

でも実際はそこまでの覚悟がなかったのかもしれません。だから思いとどまってしまった。

その点の描き方が全く甘すぎて、なし崩し的に「やっぱり自殺はだめだよね~」っていう薄っぺらい結論になってしまったのがなんとも言えず納得いかない。

「自殺はだめだよね」の描き方、子供向けの映画だった

「やっぱ自殺はだめだよね~」「生きていくべきだよね」「仲間がいるっていいね」っていう結論を観ていると、まあこれは子供向けの映画だったんだなと。

自分自身を殺そうとまで思い詰めた子どもたちに対して、作品として待ったをかけたいということは理解できるのですが、殺人ゲームを利用して面白がらせた後に急に「自殺はだめ!命は尊い」っていう結論を見せつけられてもねぇ。

そもそもこの作品は子供向けの作品だったのだな、と思います。

まあ、この作品を観て自殺を思いとどまった人が一人でもいればいいのかもしれませんが、ただ「自殺はだめだ」と説教されているだけで人間性などは全く描いていないので、全く心に響いてこない薄っぺらい作品になってしまっていました。

自殺ゲームの映画を見に行って、最終的に自殺はだめだよね、仲間っていいよねなんて言う結論を見せつけられるとは、マジで大きなお世話ですよね。

こういうのは炎上させてなんぼ。社会問題になってなんぼっていう覚悟を持って作品を作ってもらいたいものですね。

私は大人ですが、中高生のいじめや自殺の問題には感心があります。でもこの作品はそういう深いものがあったというわけでもなく、ただ単に子供向けにわかりやすく作ってただけ。

製作者側に覚悟もないのに命がどうとか描けるわけないじゃないですか。

まとめ

ということで、正直残念としか言いようのない駄作でした。

一番思ったのは橋本環奈がカワイイ。ただひたすらに美しいという事でした。(声も好き)
ほとんどすっぴんのメイクに透明感があって100点満点でした。

この作品は現在、U-NEXTで視聴が可能です(配信終了予定:2020年7月23日)。
U-NEXTには31日間無料トライアル期間があります。

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