ミステリー・ホラー

映画「リング」ネタバレ感想&日本版とアメリカ版を比較してみた。

どうもこんにちは、NITARIです。

最近になって初めてアメリカ版「ザ・リング」を観たので、それに合わせて日本版も見返してみました。

若干今さらな感じはありますが、映画「リング」のレビューを書きたいと思います。

なお、現在この作品はAmazonプライムビデオで視聴可能です。
Amazonプライムには30日間無料トライアル期間があります。

Amazonプライムビデオで無料で観る

映画「リング」のあらすじ

出演者

  • 浅川 玲子 – 松嶋菜々子
  • 高山 竜司 – 真田広之
  • 高野 舞 – 中谷美紀
  • 大石 智子 – 竹内結子

高校生の多いし智子は、ある夜友人から「呪いのビデオ」の存在を聞かされる。
彼女が言うには、「呪いのビデオ」を見てしまった人間は、ちょうど7日後に死ぬのだという。

その話を聞いたちょうど7日前に、智子もそのビデオを見てしまっていた。
始めは冗談だと思っていた智子だが、その夜心臓発作で休止してしまう。

智子の叔母であり雑誌編集者の浅川玲子は、都市伝説についての調査をしていた際、観たら7日後に死ぬという呪いのビデオの事を知った。そして、それが理由で亡くなったと噂されている高校生と、姪である智子の死の時間が同じだったことを知った智子は、何か関連があるのではないかと彼らが訪れたコテージを訪れる。

コテージには、タイトルの貼られていないビデオテープがあった。
浅川はそのビデオを観てしまう。

その直後、電話が鳴ったのだった。。。

※ネタバレありです。

映画「リング」日本版の感想

この映画を製作した中田秀夫監督にハマっていた時期があり、その当時(10年以上前ですが)に「リング」も観ていました。

当時の印象としては、中田秀夫の作品の中では「リング」はそれほど上位にならないにしても、まずまず面白かった記憶がありました。
ただ、その前後に制作された「仄暗い水の底から」「女優霊」のほうが好きでした。
「リング」は少々、商業主義的過ぎる感じがあったんですよね。

さて、今回久々に観てみたのですが……

NITARI
NITARI
正直、全然面白くなかった……

先ほども書きましたけど、今回改めて「リング」を観た理由として、アメリカ版の「ザ・リング」を観ていたという事が上げられます。

実は、このアメリカ版の「ザ・リング」が非常によくできてたんですよね。
それなので、その直後に観た日本版の「リング」の稚拙さが目立ってしまった、というのが大きな理由かもしれません。

日本版「リング」の問題点①演出の稚拙さ

もう、とにかく日本版「リング」は演出が稚拙です。本当に怖がらせようと思っているのかな……というほどに、怖くなさがすごい。

例えば、竹内結子演じる智子の死に顔にしても、最後に亡くなる高山の死に顔にしても、描写としては「恐ろしい死に顔」なんでしょうけど、正直役者の演技だけでやらせるとせいぜい「怖い感じの変顔」になってしまうだけなんですよね。

竹内結子之死に顔に関しては、それでも「撮影された死に姿」だったので粒子など荒くして怖い感じを演出しようとしていたのは分かりますが、高山に関しては普通に変顔して死んでいるみたいになってしまったんだよね。

NITARI
NITARI
全然怖くない……

まあここに関しては、アメリカ版の「怖い顔」が結構マジで怖かった(そして演出もよかった)から、ますますダメな感じに見えてしまったというのはあるでしょう。

まあ、それだけではなくて全体的に全然怖くない演出がとにかく多かった。
「怖くしよう」というシーンでは、とりあえず「キャー」と叫ばせたり「どーん」と音を大きくしているだけで全然工夫がないんですよ。

緊張感を煽るような演出がなく、比較的全体が抑揚のない展開になってしまっていたのも問題です。

後で書きますが、アメリカ版の「ザ・リング」はカメラワークも編集も非常に計算されていて、何にもないシーンでも緊張感が出るように作られていました(特にオープニングが素晴らしい)。

日本版「リング」の問題点②超能力者の描き方

私自身は鈴木光司の原作は読んでいませんが、ストーリーとしてこの作品がかなりよくできていることは否定しません。
ホラー作品でありながら、非常によくできたミステリー作品でもあるんですよね。かなりよくできているし、面白いと思う。

ただ、映画版にした場合に安っぽくなってなってしまったのは、高山が超能力を持っていたという設定です。

まあこれは好みになるのかもしれないけど、ホラー映画っていうのはいかに「ありそう」な話の中に恐怖を組み込まないと意味がないと思うんですよね。
そもそも「超常現象」自体、普通に考えたらあり得ない出来事なので、それ以外の部分は徹底してリアリティがなきゃ入っていけない。

その点、高山が「超能力者」だというのはもう何でもアリに見えてしまうからダメなんですよ。そもそも息子も超能力っぽいのある存在として描かれているわけですよね(「子供の超能力」は怖いからアリです)。

この作品では言うまでもなく、貞子がメインキャラクターですが、貞子の母である山村志津子も超能力者だった。

という事は、この映画はメインキャラのほぼ全員が何らかのパワーを持っていたことになるわけで、それがないのは主人公の浅川くらい。

NITARI
NITARI
MERVELのアベンジャーズ並みにヤベェ奴らばっか出てくる
虫
その例えがやばいけどな

そんな非現実的な話では幽霊出てきてもそもそも全然怖くないぞという事にもなりかねないのよね。

ちなみに、アメリカ版では超能力を持っていたのは貞子位置の子と主人公の息子だけだったので、よりリアリティがありました。

日本版「リング」の問題点③役者の演技の下手さ

出演者の演技がとにかく下手すぎた。

…出演者の演技がとにかく下手すぎた。(二度目)

これが一番の大問題なのかとも思いたいほど、演技がとにかくマズい。マズすぎる。

脇役の演技もあまりにもマズいけど、主人公の松嶋菜々子之演技がヤバすぎ。演技も嫌だけど、そもそも発声方法が嫌。鬱陶しい。

NITARI
NITARI
この映画の松嶋菜々子に関しては、酷評せざるを得ない。

ただし、フォローを入れるわけでもないのですが、松嶋菜々子がそもそもすべての映画でダメなのかと言えばそういうわけでもないんですよね。

上手くはないですけど、直ちに何とかしたくなるほど悪質な感じはそれほど受けていなかった。

ただひたすらこの映画の場合は、監督の演技のつけ方が酷いんだと思うんですよね~。
そもそも真田広之は演技が下手だと思ったことないですが、彼ですらこの映画では微妙な感じだったし。

竹内結子を含めて女子高校生たちの棒読みもヤバい。演技付ける気とかないんでしょうかね……

アメリカ版「ザ・リング」の感想

それではここからはアメリカ版の感想を書いていこうと思います。

これまでにも何度も書いているように、私のこの映画の評価は正直言って結構高いです。
内容は日本版の「リング」と非常に似ているにもかかわらず、どうして差が出てしまったのか?

日本版「リング」のレビューと比較してご説明したいと思います。

アメリカ版「ザ・リング」の魅力

前述の通り、日本版の「リング」は非常に稚拙で安っぽい印象を受けました。
一方でアメリカ版の「ザ・リング」の演出力のすばらしさには、目を見張るものがありました。

例えば先ほども少々書きましたが、オープニングのシーン。
このシーンはセリフも含めて日本版と特に似通っていましたが、アメリカ版のほうが圧倒的に良い。

それは、日本版では中田秀夫がただ普通のドラマみたいに二人のやり取りを撮影した一方で、アメリカ版では「怖い演出」ができていたからです。

特にケイティが母親の電話に出た後くらいから。
冷蔵庫の扉を開けるシーンでは、「閉じたら何かいるかもしれない」と予感させるように撮影したり、電話で話すケイティを後ろから撮ることで「誰かが彼女を見張っているのかもしれない」と思わせ、急に付いたテレビに近寄るシーンではケイティ目線のカメラで錯覚を与えていました。

階段を上るカットや、廊下を無駄に広く見せるカットなど、「どこかから何かが出てきそう」な演出が光っていたと思います。

日本版ではそんな風に間を取ったりすることが全くなかったんですよね。
日本版はめちゃくちゃ低予算映画に見えましたけど、間を取ったりするようなフィルム代を確保できなかったんだろうか。

そういった、「いついかなる時もなんか怖い」というようなが映画全体にちりばめられているので隙が無く緊張感があったのだと思います。

特に最高だなと思ったのが、元恋人ノアの死に顔をレイチェルが観る場面。
あのシーンて、向こう側を向いて座っているノアが死んでいて怖い顔していることは観客の誰もが分かっているんですよ。

だから、恐る恐るレイチェルが彼の顔を見ようとする時に、観客のノアの顔への期待値というかハードルも死ぬほど上がっている。

私も観ていて、「めちゃくちゃハードル上がってるけど大丈夫かあ??」という感じで観ていました。

しかし、そのシーンではまさかの、彼の顔を見たレイチェルのリアクションしか映さなかったんですよね。

観客の多くは「なーんだ」と思ったでしょうが、実はその後にレイチェルの回想シーンの中で突如彼の顔が一瞬描き出される

あれは本当に上手いとしか言いようがないですよね~。私は感服しました。
監督は、観客の心理状態を完全に把握していて、全く無防備な瞬間に一瞬だけ彼の顔を見せた。あの段階で最も効果的な見せ方だったと思います。

アメリカ版「ザ・リング」のゴア・ヴァービンスキー監督は、観客の心理を完全に手玉にとれる凄さがあります。本当に素晴らしい。

これほどの作品を撮るヴァービンスキー監督は「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの監督です。パイレーツは一作目だけ見ましたが、私としてはそれほどどうでもよかった印象でした。

アメリカっていろんな監督がいるんだなーと改めて思いました。

まとめ

というわけで、私としては日本版よりも圧倒的にアメリカ版のほうに軍配が上がってしまいました。

中田秀夫は最近でも「貞子」という映画を公開しましたが、最近はどうなんでしょうね。

ちなみに彼は清水崇、黒沢清と共に「ジャパニーズホラーの名手」と言われているようですが、黒沢清のファンとしてはちょっと一緒にしないでほしいかな。(清水崇の「呪怨」も好きじゃない)

なお、現在この作品はAmazonプライムビデオで視聴可能です。
Amazonプライムには30日間無料トライアル期間があります。

Amazonプライムビデオで無料で観る

映画のレビューと旅のブログ「映画と旅。」では、おすすめ映画を紹介しています!