美術館・博物館・遺跡

【古代ローマ遺跡】トラヤヌス帝が切り崩した崖ピスコ・モンターノと周辺

ローマを発したアッピア街道。まっすぐに伸びたその道が海岸で壁にぶち当ったのを、古代ローマの皇帝・トラヤヌスは壁をぶち抜いてアッピア街道を海岸沿いに建設したというのは有名な話です。

そんな有名な崖「ピスコ・モンターノ」に行ってきました。

トラヤヌスの崖「ピスコ・モンターノ」のあるテッラチーナへ

テッラチーナには、トラヤヌスの壁だけではなくて崖の上にそびえたつユピテル神殿というのもあります。

テッラチーナhttp://www.terracina.it/より

あまりにもかっこいい神殿なので、絶対に行きたいと思ってました。

ちなみに、トラヤヌスの切り崩した壁である「ピスコ・モンターノ」は、ユピテル神殿のすぐ下にある、採石場の壁みたいになっている崖です。

ローマからテッラチーナへの行き方

テッラチーナには残念ながら駅がないので、近郊都市からバスでのアクセスになります。

テッラチーナは、ローマRoma TerminiからMonte S. Biagioという駅に行きます。

電車は大体1時間に1本くらいの頻度で出てます。

時間はこれで調べる↓

http://www.trenitalia.com/tcom-en

こんな電車でした。

テッラチーナへの電車

割ときれい!

テッラチーナへの電車内部

私はちなみに、朝5時に起きて6時半発の電車に乗りました!

夏なので、暑いのは困るのでなるべく早く行こうと思って。

Monte S. Biagio駅にて

で、7時45分にMonte S Biagio駅に到着!

Monte S. Biagio駅舎

イタリアの郊外の駅は大体こんな感じです。

しかーし、この町は無名のくせにめちゃくちゃきれい!!

Monte S. Biagioの街

これにはほんと驚いたわ!!

駅の前の道を渡ったところにある駐車場です。
この青いバスに乗ることになるんですが、バスの切符を普段売っていると思われるタバッキが営業していないという……!

駅の前にあるバーで慌てて切符を買いました。
一番前の座席をゲット。

ここからテッラチーナ行きのバスは割かし高頻度であるみたいです。

バスに乗るときに一番不安なのが、どこで降りるか?ということなんだけど、このバスの場合はテッラチーナが終点なのでわかりやすい。

8時発で出発!!

ピスコ・モンターノへ

地中海~!!!

それにしても大変助かったことに、この日は曇り気味で涼しかったんですね。

今までで一番たくさん歩く可能性が高かったから、これには本当に助かりました。
と思ったのもつかの間、雨に降られるという大変な事態が起こるのですが、それはまた後で。

さて、テッラチーナの地図を確認してみましょう。

テッラチーナの地図

またテキトーなんですけど(笑)

「ユピテル神殿」というのが、さっき山の上にあった神殿です。重要な見どころですね。

テッラチーナの見どころ「ピスコ・モンターノ」

テッラチーナは実は、古代ローマ時代のローマからの「アッピア街道」の最初の終着点なんです。

トラヤヌスの時代にぐんぐん南下してきたアッピア街道、いったんこの海岸沿いで崖と海にぶつかります。

で、それ以上道をつなげるのは困難だよという事になったのに、トラヤヌス帝がその海沿いの崖を切り崩してアッピア街道を伸ばした、という事です。

結局は、イタリア半島を横断して長靴でいうところの踵あたりまで伸びてゆきます。

ピスコ・モンターノhttp://www.centrostudipierpaolopasolinicasarsa.it/molteniblog/il-vicolo-rappini-di-terracina-ricorda-pasolini/より

根本に凱旋門みたいなのがあって、崖が不自然に直角に削り取られてるのが分かります。

36メートルも削ったらしいです。その壁がまず一つ目の見どころ。
先ほどの地図に戻ってもらうと、

ピスコ・モンターノの地図

バスの終点は「バス停」と書かれたところなんだけど、そこからピスコ・モンターノには歩いてだいぶ戻らなきゃならないんですね。

でも、赤くしたところにもバス停があって、そこで降りれるんで、旅行で最初にピスコ・モンターノを観たい場合は、ピスコ・モンターノを実際にバスで確認したら停車ボタンを押すとスムーズに見ることができます。

(私の場合は降りる人がいたので、便乗して降りた)

さて、ピスコ・モンターノです。

ピスコ・モンターノ

まあ、崖ですよね。要するに。

これがなんでローマ遺跡だと分かるかっていえば、この壁に高さを表すローマ数字が彫られてるんですね。

ピスコ・モンターノの壁面

分かりますかね??

ピスコ・モンターノの壁面のローマ数字

こんなの、古代ローマ遺跡オタクしか喜ばない感じがします。

私は古代ローマ遺跡オタクなんだろうか……それほど詳しくないんですけどね。古代ローマ。

この辺は断崖がマジで半端でないことになっています。

ちなみに、距離的にはここがユピテル神殿の真下になるんだけど、断崖がすごすぎて全然見えませんでした。

ここでポリスのおっさんに話しかけられました。

テッラチーナのポリスのおっさん

「どこから来たの~?」なんて世間話して写真を撮ったけど、よく見るとちょっと若いころのジャック・ニコルソンに似ている。

さて、この時点でまだ8時半くらいです。

これから「ユピテル神殿」に向かうわけです。

テッラチーナの「ユピテル神殿」への行き方

なんで私が朝早くに出てきたかといえば、これが理由なんですが。

「ユピテル神殿」には徒歩で行くしか方法がないんですね。

テッラチーナのユピテル神殿

この山頂にね。徒歩でね。

当たり前だけどロッククライミングして登るわけではなくて、迂回路があります。

このようになっております。↓↓

ユピテル神殿への道のり

見るからに辛い。 

しかもこれ全部ものすごい登りですからね。
登山ですよね。ほとんど。

というわけで、暑い夏にはかなり厳しそうだったのでなるべく涼しい時間を狙って、早朝に出たわけです。

先ほどのピスコ・モンターノから行きます。

テッラチーナのガリバルディ広場

テッラチーナの町の中心広場です。
ビーチがあってリゾートになってるので、結構にぎわってます。

そこから山を添うように登ってゆきますよ。

ユピテル神殿への坂

まだまだ序の口。

思い出すだけでつらい(苦笑)

前の記事でも言いましたが、ユピテル神殿はあまりにも高いところに位置するため、結構崖から離れないと神殿が見えないんですね。

で、私も歩いててほどんど確認できてなかったんだけど、登っているうちにようやく見えるように。

山頂のユピテル神殿

町から見えさえもしないってすごいよな(笑)

まあ、実は小さな町ではないので、少し離れればもちろん見えます。

ユピテル神殿への看板

こんな風に看板が立ってます。

しかし!

この看板は実は直線に上ったほうが圧倒的に近い。

なぜこんな表示になってしまったのか?
それはおそらく、車の人用の案内だから、かもしれぬ。

私はまじめなので、行きはこの通りに進みました。

テッラチーナのオリーブの木

オリーブ畑の向こうに神殿が見えるなァ……と思いながら。

テッラチーナの馬

なんなら、馬とかもいます。

なんか別の世界に来たような気がします。

遺跡と自転車

おうちの敷地内に遺跡があって、邪魔そうにされているのが面白い。

ユピテル神殿への看板

さあ、最後の分岐点!
だけどこれからまだまだ苦行は続きます……

ここからの道は、日陰なしです。

坂道

ものの見事に、人っ子一人いません。

ここをあと15分くらい歩いて上がっていくわけです。
この道、日陰がないこともさることながら何が圧倒的につらいかといえば、虫の量です。

あまりにも、あまりにも虫が多いわけですね。

あまりに虫が多いので、木々からなるべく離れようと、私は道の真ん中を歩いていました。

ちなみに、「人っ子一人いない」とは言いましたが、実はここから山頂のコースは地元の方々のウォーキングのコースになっているみたいで、案外すれ違ったり追い抜かれたりするんですね。

テッラチーナを散歩する人々

こんな上り坂でウォーキングとか、かえって体に悪そうだなぁ~とかも思うんだけけど(笑)

やっと、到着~!!!

ユピテル神殿のチケットオフィス

チケット売り場とか案外きれいです。

私がここに到着したのが9時15分くらいで、9時オープンなので割と予定通りでした。

まあこの時間だからかなり空いてますよね。
一組だけ先客がありました。

ちなみに、この山道きついはきついけど、写真を見ていただければわかる通り案外曇ったりしてたので、日差しや気温ではそれほどつらい思いをしなかったのが不幸中の幸い。

テッラチーナ「ユピテル神殿」見学

ユピテル神殿から海を臨む

地中海に向かってもう、こんな感じですよ。

ほんときれい。
水平線が見えない。

ユピテル神殿から見る地中海

この左手の家がすごいと思った。プール付き。

ユピテル神殿の看板

当時はこんな感じだったんですね。

今は土台しか残ってないけど。

ユピテル神殿の看板

遺跡への入り口です。

ユピテル神殿のカフェ

実はこの遺跡の敷地内にカフェがあったりします。

おしゃれで素敵なカフェに見えますけど、中は別にそうでもないです(笑)。

テッラチーナの街

テッラチーナの町です。意外と広いです。

実はここにもう一つ、古代ローマ的に重要なものが映ってるんだけどなんだかわかりますか?

それは、アッピア街道です!

テッラチーナとアッピア街道

ローマから一直線に敷かれたアッピア街道なんだけど、これは今は舗装された普通の道路になって使用されてます。

ユピテル神殿

ほんとにきれいです。

ユピテル神殿

この上に神殿が建てられたわけです。

ユピテル神殿の望むテッラチーナ

街を見下ろす神殿。

ユピテル神殿の中

 

ユピテル神殿の中

 

ユピテル神殿の基礎

この辺に来た時に、まさかのが降ってきました。

いきなりザーっと来るわけではないんだけど、ちょっとずつ降ってきたんですね。
まあ、このあたりで遺跡の見学はおしまいだったので、とりあえず先ほどのカフェで雨宿り。

この時間帯にはもう、涼しいどころかちょっと寒くなってきてました。

ローマの気温、極端です(笑)

このころには家族連れとかも現れて多少にぎやかになってたんですけど、雨が降ってきたのでみんなで雨宿り。

傘を持ってない私は困ったなあと思いました。

先ほど来た時の写真をご覧いただければわかると思いますが、雨が降り始めたら一切雨宿りできない道なんだよね~。

でもとにかくまあ、ちょっと雨が収まった時に「えいや!!」と帰ってきてしまいました。

基本的にはまあこの判断は間違ってなかったと思いますが……

帰り道

雨が降り始めたので、ウォーキングの人とかもいなくなっちゃいました。

とりあえず民家のあるところまでは何とか降りれたんだけど、ここでとうとう本降りに!!!
しかも、全然雨宿りするところがなくて!

これには、かなり焦った。

しかし何とか、オリーブの木の下で雨宿り。

テッラチーナで雨宿り

雨粒見えますかね?

困ったなあと思ってたんですけど、すぐやむだろうなと根拠もなく思って待ってたらすぐ弱くなったので、ちょっと急ぎ足で坂を下りました。

で、この時時間は10時半くらい。

中心地に「考古学博物館」というのがあるということだったので、そこに行こうと思ったんですけど、なんか見当たらなかったですね……

町中にあった遺跡↓ きれい!

テッラチーナの町中の遺跡

で、この時かなり風も強くなってきて、寒くてカーディガンを着こみました。

まあほかにカーディガン的なものを着ている人はいなかったですがね。

さすがに足が痛くなったのと、たぶん温度差と疲労で若干足がつりそうになってしまったので、もう考古学博物館とかいいからバス停へ行きました(笑)

まとめ

以上が、テッラチーナのピスコ・モンターノとユピテル神殿の紹介でした。

なかなか歩いていくのは、夏だとなかなかハードですがめちゃくちゃかっこいい遺跡なのでおすすめです。

でもまああんまり気軽に行ける感じではないかもしれませんね。

テッラチーナの紹介はここまでですが、この近くには「イタリアで一番美しい街」にも選出されたことのある、スペルロンガにティベリウスの洞窟の遺跡がありますので、次はそちらをご紹介します。