下調べして楽しみにしていた、地下都市ネアポリスのツアーに参加しました。
しかし予想外にあまり面白くなかった。その詳細です。
INDEX
ナポリの地下都市ネアポリスとは?
地球の歩き方によると、ナポリはもともとクーマ(ナポリ近郊)に移住してきたギリシア人によって建国されたようです。
都市が構築されるときに「ネアポリスNeapolis=新しい都市」と名付けられたんですね。
ネアポリス=ナポリ です。
それがまだローマ帝国ができる前の話。
その後ネアポリスはローマの同盟都市になったそうです。
つまり、もともとのルーツはギリシア文化らしいです。
で、その名残がこのナポリの地下にはまだ眠っているということなんですね。
今回参加したのは、そんな地下に残された「地下都市」を見に行くツアーです。
面白そうでしょ?
面白そうだと思うよね?
ところが、そうでもなかったんだな!
ナポリ地下都市Napoli Sotterraneaツアー
地下の入り口は、スッパカ・ナポリ(ナポリの繁華街)のほぼ中心に位置します。
結構マニアックなツアーなのかと思ってたらそんなことはなくて、場所も割とわかりやすいし、出店みたいのが目立つところにあって、そこで客寄せをしていました。

私が参加したのは英語のツアー。
参加方法は簡単です。時間の前にこの入り口に行って、そこで参加の旨を伝えるだけ大丈夫です。お金はツアーが始まるときに払います。
時間はネットなどでは調べられませんが、結構頻繁にやってました(2時間に一度くらい)。まずはこの入り口に行って、時間を確認すればいいと思います。
場所もスパッカナポリのど真ん中なので不便ではありません。
私が参加した時のメンバーは20人くらいで、いつも大体それくらい集まっているみたいでした。
日本ではあんまり情報を集めづらい感じですが、人気のツアーなので現地では情報はすぐわかると思います。
ナポリ地下都市ツアー開始!
結論から言って何がそれほど面白くなかったかといって、思ったよりも全然アトラクション的だったところです。イベント的って言ったほうがいいのかな。
なんかイベント感が満載で、途中で引いてしまった自分がいます。
かなり地下深くまで降りてゆきます。

まず、ガイドの女の子が、ニコニコして感じのいい子ではあるんだけど、とにかく早口なんですね。
めちゃくちゃイタリア語訛りの英語で無茶苦茶早口で、まったく聞き取れない。

そりゃあお前の英語力不足だろうと言われればそれまでなんですけど、しかしこの旅ですでに何度か英語のツアーに参加してて、ここまでのことはなかったです。
いずれもガイドはきついイタリア語訛りでしたが、これまでのツアーはそれでも6-7割聞き取れたんですね。
何が決定的に違うのかというと、彼女がオーディエンスに対して伝えようとして話してないところですね。
ただ決められたことを時間内に話そうとしていて早口なので、本当に全然聞き取れないし初めから出鼻をくじかれました。
同じ英語で伝えようとしてなかったとしてももう少しゆっくり話してくれる場合が多かっただけに、ものすごく下手くそな練習中のシェイクスピアのハムレット劇でも聞いているかのようで、もう全く頭に入ってこなかったです。
でもまあ面白ければよかったんですけど。

そもそもこの地下空間、近年ではWWⅡの時に防空壕として使われていたようで、その説明をしていました。
全く聞き取れなかったけど。

で、戦車とか不発弾的なものが置かれているのはいいんですけど、問題はこの横にあるような、変なモニュメントみたいなやつ。
いたるところにあったんですね。
なんか、反戦を意図した現代アートをイメージしたモニュメントなんだろうけどあまりにも稚拙で、この辺でもちょっと引いてしまった。こういうの今までに本物をいくらでも見てるから。
何となくですね、どうにか間を持たせようというアトラクションの一つとしておかれているような感じでしたね。ダサかったですよね。

地下で植物を栽培しているようです。
その試み自体には結構興味があったんですが、彼女の英語では全く理解不能でした。

これは別の部屋で栽培されていたバジリコ。
さて、途中でガイドが、置かれているろうそくに火を付けて参加者に配ります。

ここからは光の届かないようなものすごく狭い空間を歩きます。

本当に狭くて、人ひとり通るのもやっと。
みんな「きゃー!」とか、「わー!」とかかなり盛り上がるポイントです。
まあ、イベント的ですよね……←
そもそもこの地下ツアーに参加している客層が、私がカタコンベ(地下墓地)やドムス・アウレア(ローマ遺跡)のツアーに参加したようなのと全然違って、どっちかというと全然、アトラクションを楽しみに来ている感覚なんですね。
もう、はっきり言えばそういう感覚なんですよ、このツアー自体が。
だから、私は不満だったけど、正直言ってもっと気楽にイベント的に参加するものだったみたい。私の読みが甘かった。
盛り上げてくれなくていいから、普通に遺跡が見たかったんですけどね……

きれいなんだけど、要するにあそこに壺みたいのをセッティングする必要はないんですね……
要は、そういうことです。

ガイドはマシンガントークを続けます。
このスポットとかも写真で見てて、かなり楽しみにしていたんだけど、すでにテンションは落ち切っていました。
地上に戻ります。

地上に戻ると、なんか軍服とかが適当に展示されているところで待たされます。
何に待たされてるのかと思ったら、ガイドさんは隣でタバコを吸い始めた。
さらにくわえタバコで外に出て「ついてきて!」とツアーを続ける有様。
後ろの我々にガンガン煙がかかってくる。

ナポリはツアーガイドもすごい。
このツアーで一番面白かった瞬間でした。←

めっちゃ道の真ん中で説明し始めるガイド。
当然、しょっちゅう車やバイクに中断させられる。でもそんなのいつもの事。
実はこの向こうの家が民家なんですけど、その地下に遺跡があるっていうんですね。

これがその民家。
民家って言っとけば喜ぶと思ってるんだろうな。1日10回以上もツアーに訪れておいて、民家も何もあるかい!

引っ張ってドアを開けます。
ここで名乗りを上げたのが、カナダ人の男。
このカナダ人5人組家族が非常に厄介でして、まずツアーが始まる前にこのガイドとかなり仲良くなっていて、その中の一人の男(20歳半ば)がやたらに声がでかくてテンションが高かった。
どこの出身かとか、普段はフランス語を使ってるけど英語も半々で使うとか大きな声でなんか話しまくってて、うるさいなと思ってたわけ。
で、その男、ガイドが説明して移動するときになると、必死になって我先にと行こうとするんですね。いちいちかなりうざかったです。
ちなみにガイドは私にも話しかけてきて、彼女の父親は合気道の先生らしいです。
不思議な日本語で挨拶してくれました(笑)感じのいい子ではあります。
で、そのカナダ人が案の定というか、ドアを開ける役目を担った。
(写真を撮るのは忘れた)

下はきれいな劇場跡でした。
ようやくまともなものを見れたという感じ。

でもこれでおしまい。
最後に連れていかれた部屋がまた、

人形で新約聖書とかのシチュエーションを再現したみたいのが大量にありました。
これは、なんかナポリの名物みたいでプレセピオというそうです。
お土産屋さんでたくさん売っています。
これでおしまい。
ナポリ地下都市探訪はあっけなく終了
ツアーは大体1時間15分くらいで結構長かったんだけど、一番面白かったのがガイドが自由すぎた点、っていうのは感じです(笑)
多分、何もモニュメントもなければただのトンネルだから全然面白くないと思っていろいろ付け足して観光地にしたんだろうなあという感じ。
私は地味でもそのままの感じで観たかったというか、まあ、私にははっきり言って全然合わなかったです。
でもそういうわけで、割と観光客向けのイベントではあるわけなので、たぶん普通は結構盛り上がるんじゃないかなーと思います。
これだけdisっておきながらあれだけど、興味ある方は参加されたらいいんじゃないでしょうか?
もう一つのナポリ地下遺跡【サン・ロレンツォ・マッジョーレ教会】
ネアポリスツアーの出入り口に非常に近いところにある、サン・ロレンツォ・マッジョーレ教会にも地下遺跡があるので行ってきました。
エントランスのところに英語のツアーとイタリア語のツアーのスケジュールが書かれていたんですね。念のためチケットオフィスで確認すると、時間の少し前に来てくださいとのこと。
その日は参加せず別の日に出直したんだけど、他の人がチケットオフィスの人と話している感じでは、「個人で観たい場合はこのまま入れますよ」とのことだったので、個人で行くことにしました。
それならそうと早くいってくれ。
チケットは確か10ユーロだったかと思います。

こんな感じでなかなか面白そう。

詳しい説明がないんだけど、どうもここはアエラリウム(町の宝物庫)だったそうです。

なかなかきれいで面白かったんだけど広くはないので、これで10ユーロっていうのは高いですね。
ローマだったらこの規模で3~5ユーロで観れると思います。
ナポリ地下都市ツアーのまとめ
二か所の地下遺跡を見たのですが、どちらも正直うーん、という感じでした。
二つ目はきれいでよかったんだけど、高いよ~。
多分普通の観光客だったら一つ目のほうが楽しめると思うのでおすすめしておきます。
まあ個人的には、そんなに頑張ってみることもないかなという感じ。