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「マイノリティ・リポート」あらすじ感想と完全解説!

どうもこんにちは、NITARIです。

かねてより「スピルバーグ大好き!」とか「愛してる!」とかさんざん言いまくっている(その割にそこそこdisることも忘れない)私ですが、今回は大好きでしょうがない「マイノリティ・リポート」のレビューを書きたいと思います。

「マイノリティ・リポート」ネタバレあらすじ

「マイノリティ・リポート」は、スティーブン・スピルバーグの監督作品です。

出演者

  • ジョン・アンダートン  トム・クルーズ 
  • ダニー・ウィットワー  コリン・ファレル 
  • アガサ  サマンサ・モートン 
  • ラマー・バージェス局長  マックス・フォン・シドー 
  • アイリス・ハイネマン博士  ロイス・スミス 
  • エディ・ソロモン医師  ピーター・ストーメア

舞台は2954年のワシントン。

プリコグと呼ばれる三人の予知能力者によって構成された殺人予知システムによって、殺人発生率は0%となっている世界が舞台。

主人公のジョン・アンダートンは犯罪予防局の刑事。
普段は殺人予知システムを利用して殺人現場を推理し、未然に防ぐという任務に就いていた。

ジョンは以前に幼い息子を誘拐されて亡くしており、それが心の傷となって麻薬に溺れ、プライベートでは廃人のように暮らしていた。

ある日、司法省調査局のダニー・ウィットワーがシステムの安全性の調査のためにやってくる。彼はこのシステムに懐疑的なのだ。

そんな中、アガサが突然、ある事件の映像をジョンに見せる。それは一人の女性が溺死させられた事件だった。ジョンはその事件を調べるが、アガサのデータは抹消されており残っていなかった。

いつものように殺人予告を調査していると、プリコグから流れた余地映像には、リオ・クロウという男を殺害するジョンの姿が。
慌てたジョンは、すぐに局から逃亡したのだった・・・

「マイノリティ・リポート」の感想と解説

元々この映画が大好きで、10回以上は見ていると思いますが、こうやって改めて文字に起こしてみると見落としていたこともかなりあって、改めて素晴らしい映画だと実感しました。

「マイノリティ・リポート」原作と脚本

スピルバーグはいろいろな作品を撮っていますが、今回のような純然たるミステリー(SFですが、敢えてこれを「純然たるミステリー」と言いたい)は初めてかと思います。

この映画で最も素晴らしかったのはなんといっても脚本です。
脚本はスピルバーグではなく、ジョン・コーエンとスコット・フランクという方が担当しています。原作は、有名なフィリップ・K・ディックです。

私は原作は読んでいないのですが、原作と映画はかなり内容が違うようですね。

この映画は気の利いたアクションシーンなともふんだんに盛り込まれており、適度に笑いを入れて来たり、内容が複雑でなんだかよくわからんっていう人でも結構楽しめると思うんですよ。それがまずすごい。

しかし、やっぱり細かいとこを見れば見るほど面白いと思うんですね。

「マイノリティ・リポート」の複雑さについて

この映画が何層構造にもなっているのが面白い点です。
映画には二つの柱があります。

「ジョンの事件」「アン・ライブリーの事件」です。

ジョンが、自分が殺人を犯すシーンを自分で見てしまう。このプロットだけでもあまりにも面白い所だけど、突き詰めてゆくとその事件が一つの大きな組織を揺るがすような事件になっているわけです。

アン・ライブリーの事件というのが、プリコグが盛んにジョンに見せようとしているイメージです。

アン・ライブリー殺人事件

アン・ライブリー殺人事件の3つの映像のうち、2つは双子のもの、もう一つはアガサの物だった。

黒幕は麻薬患者などを雇ってアン・ライブリーを殺害させるよう仕込み、殺人予防システムに犯人逮捕に至る。彼が逮捕されたすぐ後にアンは別の誰かに、最初の殺人と同じようにして殺すというもの。

そして局の人間はアガサのそれを「エコー」だと断定し削除させたのだった。

この映像をジョンに観られたことで、犯人は焦ってジョンを殺人犯に仕立て上げることにしたわけですが、はじめにこの映像を見せられた段階ではそのようなことは全く分かりません。

話が進んでゆくと真実が見えてくるという展開になっています。

結局のところ、局長がジョンに真実を嗅ぎ付けられないように、息子の誘拐事件を使って彼を殺人犯に仕立て上げた、という話なんですよね。

自分が殺人犯に仕立て上げられたから焦ったジョンが情報を追った結果、真実にたどり着くわけですが、私としてはまあアガサがエコーを見せたとしてもほっとけばよかったんじゃないかなーと思ったりもします。

この大きな柱がかなり複雑に絡まっているのが全体像です。
しかしこの映画の素晴らしいところはそれだけではありません。

もう少し細かい部分の「仕掛け」もかなり徹底されています。

最重要キャラクター・ウィットワー

この映画には「仕掛け」が多く見られます。
非常に設定が複雑なので、それをいちいち説明していたら前半がかなり説明的な感じになっちゃいますよね。

映画の基本としてそういう場合は「新人」とか、「その設定を知らない人」をキャラクターに置いて、彼(もしくは彼女)に説明させるという手法は一般的です。

今回もそういったキャラクターを設定していますが、そのキャラ(ウィットワー)がこの映画の核となる人物だという事は珍しく、よくできているといえます。

しかもこのキャラは権力を持っているので、色んな無茶なことをしても自然ですよね。例えばアガサの部屋「聖域」に入ることもできるし、エコーの説明もできる。

この人がいることで設定を説明せずにストーリーを進めることができているわけです。

さらに、彼に「エコー」の説明などをさせることは、観客にそのことを納得させる目的だけでなく、最終的に彼が謎を解くのだという事も伏線となっているわけです。

このウィットワーというキャラクターはこの映画ではあまりにも重要な人物です。この人がいなかったら話は始まらない。

それなのに彼が悪役を全部担うようなこともなく(そうなってしまったらかなり詰まんないので)、比重を見せないようバランスよく味付けをしているわけです。

一体どうやってこの映画の脚本を書いたんでしょうね?すごい技術です。

「マイノリティ・リポート」の疑問点

とはいえ・・・この映画にはちょっと疑問があります。

これは、私の理解力が足らないだけなのかもしれないので、真相を知っている人が居たらぜひ教えてもらいたいんですけど。

それは、「なぜジョンにはリオ・クロウの居場所が分かったのか?」という事。

ジョンはアガサと逃げている最中に、予知映像で見た大きな看板の前をたまたま通りがかって、リオ・クロウの居場所を突き止めるんですね。

私はこれは、アガサと一緒にいるために自然と彼をその場に導いたのかなとも思っていたんです。

だけど、この殺人を仕掛けた黒幕のバージェスが何をしたのかといえば、男(クロウ)を雇ってベッドに子供の写真をばら撒いただけですよね??

結局バージェスは何をしたのか?
ここがちょっと分からなかったです。

まとめ

とはいえ、マイノリティ・リポートは本当に、スピルバーグの代表作といってもいいでしょう。
見ていない人には絶対に見てほしい。

とにかく面白いし、心躍る作品です。おすすめ!