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映画「ジョーカー」ネタバレありのあらすじと感想&考察!悪のヒーロー誕生物語。

どうもこんにちは、NITARIです。

すでに来年のアカデミー賞最有力候補とまで言われている、映画「ジョーカー」を見に行きましたので、感想です。

映画「ジョーカー」あらすじ

出演者

  • アーサー・フレック / ジョーカー – ホアキン・フェニックス
  • マーレイ・フランクリン – ロバート・デ・ニーロ
  • ソフィー・デュモンド – ザジー・ビーツ
  • ペニー・フレック – フランセス・コンロイ
  • テッド・マルコ – マーク・マロン
  • ギャリティ刑事 – ビル・キャンプ

アーサーはゴッサムシティでコメディアンを目指してピエロの派遣会社で働いている。
彼は所かまわず笑ってしまうという精神病に悩まされており、カウンセリングを受けていた。

母の介護をしながらの暮らしは厳しいものだった。
ピエロの仕事も、嫌がらせやミスなどでいつも怒られてばかりいた。

そんな状況でも、大好きなコメディアンであるフランクリンのTVショーを楽しみにしており、いつかこのショーに出演することを夢に見ていた。

しかし、現実はもっと厳しいものだった。
ある時、小児病棟でピエロの仕事をしている最中に、同僚にもらって携帯していた銃を落としてしまい、それがきっかけで解雇されてしまう。

意気消沈して電車に乗っていたアーサーは、女性が3人のビジネスパーソンに絡まれているのを目撃して笑い出してしまう。

3人はアーサーに絡んできたのだが、アーサーは持っていた銃で3人を射殺してしまうのだった・・・

映画「ジョーカー」の解説

映画「ジョーカー」のメッセージとテーマ

この映画の舞台はゴッサム・シティですが、明確に現代のアメリカ社会(というか、現代社会)の貧困問題と格差問題がテーマになっています。

主人公のアーサーは、もともとはコメディアンを夢見て母と二人暮らしをしていた善良な市民でした。

しかし、生活は苦しく、仕事はない。
一方で、市長や富裕層の人々はそんな彼らには見向きもしていません。

アーサーは社会の誰からも無視されているというストレスをどんどん膨らませていきます。
これは、アーサー個人の努力や裁量の問題ではなく、社会がこのような人々を生んでいるのだと考えるのが自然です。

なぜなら、アーサーのように社会から無視されている人は何もアーサーだけではないからです。

映画の後半でピエロのお面を被ったり、メイクをして暴動を起こしている人々全員が、やはりアーサーのように社会からつまはじきにされている、だからこそこのような大きな問題になったのです。

そして、これはもちろん映画の中だけの話ではない、というところが一番重要なんですよね。

途中で市長(この時点では市長ではない)がテレビで、「貧困にあえぐような人はどうせピエロの仮面でも被らない限り犯罪も犯せない」などと言い放ちます。

これは実は非常に重要なポイントで、それまではアーサーは彼に対して特に不満があったわけではありませんでした。

しかし、この一言によって感情ががらりと変化しましたよね。

何が問題かと言えば、市長や政治家たるもの、自分を支持しなかったり自分を批判する人々であっても、一市民、国民の事を守らなければならない義務があるからです。

それなのにこの時の市長(この時点では市長ではありませんでしたが)は、明確に「こちら側(富裕層)」の人間と「あちら側(貧困層)」を分け、理解するどころか全面的に非難したわけです。

これは一人の政治家として正しいことなのか?

これは映画の中だけではなく、やはりトランプ政権にも言えることかもしれませんし、私は何よりも安倍晋三総理を思い出しました。

安倍総理も街頭演説でヤジを飛ばしてきた人に対し、「あんな人達には負けません」と言いましたよね。

「あんな人達」も国民である。自分を支持しない人は「あんな奴ら」になってしまうのは変です。

映画で描かれたのは、これと全く同じことです。

どこまでがアーサーの妄想だったのか?

この映画の非常に大きな軸となる部分は「格差問題」ですが、もう一つ面白い要素としては、アーサーに妄想癖がある、という点です。

私が記憶している中で一番最初の妄想は、序盤でアーサーがフランクリンのショーを見ていて、観客として彼と会話し、舞台に上げてもらうという妄想です。

唐突に入り込んできたのでどういう事かなと思ったら妄想だった、というシーンですよね。

それからもう一つ大きな(そして面白い)妄想としては、ガールフレンド(だと思われていた)ソフィーの存在です。

めちゃくちゃカワイイくて素敵な女性で、一体どうしてこんな可愛らしい人がキモさの塊であるアーサーと恋人になったのかさっぱり理解できませんでした。

が、それも妄想だったという事がわかるシーンはなかなか背筋が凍るような気持ちにもなりましたよね。キモすぎやん。

そして最後の病院のシーン。
トラックにぶつけられてパトカーから引っ張り出され、立ち上がって歓声を受けていたジョーかが次の瞬間病院にいたわけです。

このシーンはどこからが妄想だったのか?
おそらく普通に考えれば、パトカーがトラックにぶつけられるという部分からが彼の妄想で、実際はそのまま捕らえられて精神病院に入れられたと考えるのが自然かもしれません。

しかし、このシーンでは明確にはそのように描かれていません。

もしかしたら、3人のビジネスパーソンを殺した後にすぐにとらえられたのかもしれないとも思います。
なぜなら、フランクリン殺しはアーサーが犯すにしてはあまりにも飛躍しすぎているように感じるからです。

さらに言うならば、もしかしたら初めから全部アーサーの妄想なのではないかとすら思います。「笑ってしまう病気」に関しても。

最後のシーンで笑っていたアーサーが、カウンセラーの女性から「なぜ笑っているの?」と聞かれていますよね。

カウンセラーなら、彼が病気なことは承知していますし笑ってしまうことに意味がないことも分かっているはずだからです。

さらに、最後に出てくるカウンセラーの女性が途中で出てきた女性とかなり似ていましたよね。ショートカットの黒人女性でしたが。

だからもしかして全部妄想かなと思ったんだけど、それだったらもう少しハッピーな妄想にするはずだしさすがに深読みしすぎかな。

ただ、本当に彼がフランクリンを殺したかどうかはなんとも言えないと思います。

映画「ジョーカー」の感想と考察

というわけで、ここまでがこの映画の解説と分析でした。

ここまで読んでくださった方は、私がこの映画「ジョーカー」を存分に楽しんだように感じたかもしれませんが、実は全然そんなことなかったんですよねぇ・・・

てゆーかだいぶ退屈しました。。。

もちろん、この映画が上にも述べたように社会的に大きなテーマ描いていて、映画の質としても悪くはないという事はよくわかっているのですが、いかんせん、分かりやすすぎ。

NITARI
NITARI
全然おもんなかったわ。

ここからはちょっと辛口のレビューになりますので注意してください。

追記

かなりジョーカーの世間の評価が上がっている実感があって、驚いています。

そもそも、私が思っている以上に映画好きな皆さんは多分ジョーカーに興味があったのかもしれません。

私はバットマンにもジョーカーにもまるで興味がなかったから、このような感想になったのかもしれません。

だから何だという話ですが、映画には向き不向きがあるかも。特にアメコミ系は。

映画「ジョーカー」の問題点①分かりやすすぎるストーリー

「貧困や格差」が大きなテーマになっているという事は先ほどから書いてきましたが、正直言ってそのテーマ意外に全く何一つ描かれていないという事が大きな問題なんだと思うんですよ。

正直言って、この映画で描かれている「アーサー(ジョーカー)が実はかなりかわいそうな奴」という描写は、最初の5分くらいでもう全部分かり切ってしまう。

なんで彼がジョーカーになってしまうのかも、社会がどうで彼がどう不幸なのかも、最初の5分くらいで全部わかってしまうんです。

(てゆーかもっと言えば、予告の時点で全部わかってしまった)

アーサーがめちゃくちゃ社会から虐げられているからジョーカーになったわけだけど、その不幸さ加減がもう想定内過ぎて、何一つ目新しいものがないんですよね。

家族の問題とか夢の事とか会社の事とか、いろいろ不幸が舞い降りそうな通りに不幸になってゆくだけなんですよね。

貧困問題を扱っているので、もちろん貧困層がそのように生活しているのかを描写していけないわけではないのですが、ただただ「アーサーめっちゃ不幸やん」って感じの描写を延々と繰り返すだけで、中身が全然なかった。

「もうそれはいいから。で?」ってずっと思ってたんですけど、それからフランクリン殺して終わっただけだという。

NITARI
NITARI
だろうなーっていう事しか起こらなかった感。

最初から抑揚もなくずーっと同じテンションで映画のテーマを叫び続けていたら、そりゃ疲れるよという。

映画「ジョーカー」の問題点②あざとい映像美

そういった中身のなさをカバーするかのように、映像と音楽はめちゃくちゃお金をかけてセンスのいいものを作っていましたね。

それがまたこの映画のあざとさを助長したように感じました。
そもそも、ジョーカーのメイクが大分あざとい(とか言ったらファンに怒られそうですけども)。

最初のシーンでメイクをしたアーサーが泣きながら笑っているようなシーンがありましたが、もうかっこつけすぎだし説明しすぎだし、こちらが何かを感じて考える余白が全くないと感じました。

表現するなら、割と質のいいミュージックビデオを2時間見せられたような感覚に近いかな。

映画「ジョーカー」の役者について

ジョーカー役ホアキン・フェニックス

この映画のホアキン・フェニックスはアカデミー賞を獲得するんじゃないでしょうか。
それくらいの覇気があったように感じます。

映画もキャラも死ぬほどあざといのですが、ここはホアキンを褒めないわけにはいかないかなと。素晴らしい役者になりましたよね。

この役が全体的に常にキモいのではなく、もう少し普通の人間であるという部分も多く取り入れられていたらもっと深みのある役になったと思いますが、これはホアキンにはどうすることもできないですしね。

しかし笑いの演技の幅の広さは本当にすごかったです。

フランクリン役ロバート・デ・ニーロ

デ・ニーロを嫌いな人がこの世に一人もいないように、当然私もデ・ニーロが大好きです。
しかし、最近映画では非常に久々に見ました。

爺さんになっても本当に素晴らしいなと思いました。

この映画はデ・ニーロの「タクシードライバー」がモチーフの一つになっていると後で知りました。

確かに似たような要素は大いにありましたね。
この映画を見る人の多くが「タクシードライバー」を観たことが無いでしょうから、この機会にぜひ、観てみてもらいたいと思います。

U-NEXTなら「タクシードライバー」は30日間無料で視聴ができます(2019年10月現在)。

「タクシードライバー」をU-NEXTで観る。

めちゃくちゃ大好きな映画です。

まとめ

というわけで、最終的な感想としては「タクシードライバーだけ見ればいいんじゃね?」というところでしたが、役者の演技のスキルを楽しむだけでも十分なのかもな、と思います。

この映画が「面白かった!」と思う人はとりあえず安倍政権が変だという事を認識して観たらいいと思う。