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映画「ひつじ村の兄弟」感想・この映画の重要な二つのポイント

どうもこんにちは、NITARIです。

2015年に公開され、その年のカンヌ映画祭「ある視点」部門でグランプリを獲得したアイスランド映画「ひつじ村の兄弟」の感想です。

映画「ひつじ村の兄弟」あらすじ

「ひつじ村の兄弟」は、2015年に公開されたアイスランド映画です。

「ひつじ村の兄弟」出演者

  • グミー: シグルヅル・シグルヨンソン(英語版)
  • キディ: テオドール・ユーリウソン(英語版)
  • カトリン: シャーロッテ・ボーヴィング 
  • グリムル: グンナル・ヨンソン

アイスランドの小さな村に暮らす羊飼いのグミーとキディは仲が悪く、40年もの間一言も口を利かないで暮らしてきた。

この村の生計のほとんどが羊によって賄われており、年に一度の羊コンテストではグミーとキディがいつも争っていた。

ある年も、グミーはなんとしてもコンテストに勝とうと、立派な羊を選んで出場させるが、そのコンテストではキディが優勝。

納得のいかないグミーがその羊をじっくり調べると、なんと羊は疫病に侵されている事が発覚した。

疫病に侵される前に、村のすべての羊を殺処分しなければならない。

羊で生計を立てる村にとっては死刑宣告とも同等のあまりにも厳しい事実に、村人は残らず頭を抱えた。
しかし、決定は変わらず、全員が自分の大切に育ててきた羊を殺処分することになった。

全ての殺処分が終了したかに見えたが、実はグミーは自分の羊を数頭地下室にかくまっていたのである。その事は、キディも知らないのだったー。

「ひつじ村の兄弟」の感想

この作品は、2015年のカンヌ映画祭「ある視点」部門でグランプリを獲得しています。

カンヌ映画祭「ある視点」部門とは

パルム・ドールとは別に全世界から「独自で特異な」約20作品ほどが選ばれる賞。1978年から導入された。

とにかく淡々としていて静かな映画ですが、心を強く揺さぶられる美しい映画でした。

その村に暮らす人々の生活感が綿密に描かれているので、彼らにとって羊がどれだけ重要なものであるのかが最初からよくわかります。

とにかく素晴らしいなと思うのは、映画全体が特別な何かを描こうとしているわけではなく、そこに生きる人の日常を淡々と描いているようにしか見えないのに、その土地に根付く息遣いや人間の姿を浮き彫りにしてゆく点だと思います。

「ひつじ村の兄弟」にとっての「羊」

この村にとってどれだけ羊が重要なものなのかというのは見ていて胸に刺さるようにわかるんですが、その「羊」の姿の丸々とした緊張感のなさ、愛らしさがとにかく見ているこちらの感情を揺さぶるのです。

私は特に羊がかなり好きなので、殺されるシーンも涙なしには見れなかったし、羊たちを守ろうとする兄弟たちの姿には心を揺さぶられました。

これがもし羊ではなくて馬とかだったら台無しだったと思います。
私、馬は好きですけど、シャープすぎてあんまり感情移入できませんからね。

豚や牛も素晴らしい動物ですが、家畜の中でも羊は食用が少なく、見た目も愛らしい事から人気の高い動物だと思うんですよ。

そんな羊がいなければ生きていけない、アイスランドの厳しい自然の中にポツンと暮らす人々の生活など見せられたら、はっきり言って涙腺崩壊ですわ。

最後に兄弟が羊たちを逃がそうとドワーっと雪の中羊を追うシーンとかも、そのかわいらしさと悲しさに胸が張り裂けそうになりました。

グミーとキディの兄弟について

「ひつじ村の兄弟」を凡作から一気に名作に押し上げたのが、この映画の持つユーモアのパワーです。

この映画、内容的には暗いしジメジメしているんだけど、ぜんたいにちりばめられた「兄弟の確執」がとてもユニークに描かれていて、ひたすら楽しい作品になっているという点がとにかくすごい。

まず冒頭、グミーがキディに負けてしょぼくれてポディウムに立ってる姿からして笑いが止まらなかった。

一番傑作だったのは、酔いつぶれて外で寝ちゃったキディを見つけたグミーが、彼をトラクターのシャベルに乗っけて病院まで連れてゆくところですよね。

そもそも40年間も口をきいていないというのがとても面白いわけだけど、この二人が口をきかないための努力を惜しまない感じもとてもいいよね。

犬に手紙を渡したりとか。

結局は2人はなくてはならない存在で、酔っぱらったキディを介抱したりしているのは微笑ましいですよね。

ただ、最終的には2人の兄弟愛という雰囲気になってしまったのは、非常にわかりやすいラストで少し残念かなとは思います。

最後に、追っていた羊がどうなったのかの描写がなかったのは良かったと思います。
この映画の焦点が定まっていて、分かりやす過ぎたかなとは思うけど、さっくり終わった感じは良かったです。

まとめ

全体的に淡々としながらも、人間の本質を饒舌に描いた手腕は素晴らしいものだと思います。

アイスランドはあまり日本では馴染みがないかもしれませんが(とはいってもビョークとかいますけど)、私は実はいろいろと昔から興味がある国でした。

アイスランド映画を観たのは初めてですけど、機会があればぜひ訪れてみたいですね。