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映画「引越し大名!」あらすじネタバレ感想&評価がなかなか難しい映画

どうもこんにちは、NITARIです。

今日は、星野源主演の「引越し大名!」を観てきましたので、感想です。

映画「引越し大名!」のあらすじ

出演者

  • 片桐春之介:星野源
  • 鷹村源右衛門:高橋一生
  • 於蘭:高畑充希
  • 山里一郎太:小澤征悦
  • 中西監物:濱田岳
  • 藤原修三:西村まさ彦
  • 本村三右衛門:松重豊
  • 松平直矩:及川光博

江戸時代前期の姫路藩。
片桐春之介は書庫番として書庫に引きこもり、人と接することなくだらだらと本を読んで過ごしていた。

そんなある時、藩主の松平直矩は幕府から豊後国日田藩への国替えを命じられてしまう。
当時は藩を挙げての引っ越しを命じられると、逆らうことはできない。

引っ越し奉公は誰に命じるのか?
時間も金もない、そのうえ減封まで言い渡されてしまう。

失敗が目に見えているような藩の引っ越しなど請け負う人間はいなかった。失敗すれば切腹である。

うっかり声をかけられてしまった鷹村源右衛門は、苦し紛れに幼馴染の書庫番・春之介を指名してしまう。
引きこもりでコミュ障の春之介は断ろうとするも、断るなら切腹と言い渡され、しぶしぶ引き受けることに。

しかしお金の管理も必要なものも何一つ知らない春之介は、前任ですでに亡くなっている引っ越し奉行の娘・於蘭に助けを求めるのだが……

映画「引っ越し大名!」のネタバレ感想

星野源が大好きでして、高橋一生高畑充希も大好き。
今一番輝く人々が集まっている感があり、非常に期待していた作品です。

しかしまあ、なんとも感想の言いづらい作品でした。

映画「引っ越し大名!」の引っ越しシーン

この映画は始まってから8割くらいが引っ越しのシーンに費やされていますが、そのシーンがいちいち全然面白くなかったんですよ。

なんで私が星野源が好きかと言えば、その卓越した笑いのセンスです。
あまりにも星野源は面白い。どのくらい面白いかというと、別に全く笑わせる必要のないシーンでも何となく笑いをとってしまうくらい、性根が面白いんですよね。

私は何度も言っていますが、笑いのセンスに長けているというだけで人格まで全肯定してしまうくらい笑いのセンスを大切にしていますが、はっきり言って星野源はそれこそ大名クラス

そんな星野源が主演のコメディなんてつまらないはずがなかったんですが、ほとんど全くクスリとも笑えるシーンがありませんでした。

NITARI
NITARI
全然おもんねーんだわ。

なんでかなーと思ったんですけど、それはもう脚本と演出が全然ダメだからです。

「笑い」を全く分かっていない演出

今回の「引っ越し大名!」の脚本を担当したのは、「超高速!参勤交代」の脚本を手掛けた土橋章宏です。

お恥ずかしながら、「超高速!参勤交代」は半分しか見ていません。
半分見たところで全く面白さが分からず、寝てしまってそのまま放っておいてる段階です。

なのでそちらの評価をするわけにはいかないのですが、印象としてはあまりよくない。

今回の「引っ越し大名!」は脚本がコテコテのドタバタで、ボケも突っ込みもまるで昭和。昔の笑いで正直言って引く。
脚本が昭和だから違和感があるのか、しかもそれに乗っかる演出も演出でコテコテに昭和。

多分脚本家は、笑いのセンスはないっていう事はないと思うんですが、監督の犬童一心に全く笑いのセンスのかけらもなかったために、「なんとかウケよう」という色気ばかりが目立ってしまい、基本的に全く笑えないんですわ。

これを見ると、NHKのコント番組「LIFE!」のコントの演出のほうがはるかに質が高いという事がわかります(昔の「LIFE!」ね。今は超つまんないから)。

カット割りとかカメラアングルとか、それじゃない感がすごい。
元々脚本も特に面白くないコテコテなんで、それにクッソ退屈な演出をされて本当に参ってしまい、帰りたくなった。

引っ越しの部分は基本的にそんな感じで、唯一面白かったのは春之介が於蘭にプロポーズしようとして逆にされるシーンでしょうか。あれはちょっと良かった。

ストレスがたまった2つの理由

ストレスがたまった理由の7割は笑いのセンスがなっていないことと、内容がバタバタしてうるさい事。
特に最後に乱闘になるシーンの唐突さとかはちょっと理解に苦しみました。面白くいないんですよ。

全体的にリアリティもなく、そんなことある?みたいなことを、ただ笑いを取るためにさせるという・・・一番嫌いなパターンですね。まあそのへんが7割。

それからもう一つは、そもそも「引っ越し大名」の理不尽さについていけなかった事です。

とにかくこの「藩の引っ越し」っていうのはあまりにも理不尽なんですよね。
今回だって藩主が強引に口説かれたのを多少乱暴に拒絶してしまった事の逆恨みで起こったことなんですけど、それはまあギャグとしては面白いかもしれないけど映画を見ていて、これ史実なんだとしたらなんか別に笑えないやって感じでした。

書物を焼いたり、人が大切にしている貴重な品をどんどん捨てさせたり、それで「してやったり」みたいな顔してすっきりしている春之介たちを見ていて、こういう事実際にあったのだろうなと思うけどそれって本当にクソやん。と思ったわけですわ。

そのうえ「また藩に戻すから」っていいくるめてリストラするとか、どんだけ都合いいんだよ。そんなわけあるかい!っていうところにかなりイライラしました。

私はSFでもファンタジーでも歴史ものでも、どこかに現代に通じる価値観を見いだせないと不愉快に感じてしまうんです。

「引っ越し大名」も、これでもし春之介たちがうまくやって出世してそのあとうまい事リストラした人たちを戻せたりしたら本当に体制側のクソ映画じゃんって思っていました。

もう少し私は監督を信用すべきですね(笑)

映画「引っ越し大名!」の引っ越しのその後

ところがこの映画が本領を発揮してくるのは引っ越しの後からなんですよ。
びっくりするくらい年月が流れて、その間にも春之介はリストラ組に手紙を書き続ける。

8年たってまた引っ越しをすることになっても呼び戻すことができず、また7年たって、ようやく呼び戻せる、という展開になりますよね。

この時点で私、「がーん!!!!」と衝撃を受けました。
まさか彼らを呼び戻すのに15年かかるとか。

NITARI
NITARI
本気出してきている・・・

そしてここにきて私は、ああ、これが本当のこの時代の「引っ越し」だったんだなあという事がわかると同時に、これは春之介と、彼の最初の理解者・山里一郎太との友情の物語でもあるのだなあとびっくりしました。

しかも、さんざん「百姓なんてプライドが」とか言っている間中、「どんだけ百姓をバカにしちゃー気が済むんだクソが」と思っていた私に対し、ピエール瀧がまさかの土地に残るという選択!

ここでもわたし、「がーん!!!!!!」ときましたよね。
まさか、伏線になっていたなんて、夢にも思いませんでした。

そしていよいよ彼らが戻ってくる、という時の将軍とのシーンもかなりよくできていて緊張感があったのですが、さらに15年間の間に亡くなってしまった方の墓標まで作って「これにて終了」となるとは、うまい。あまりにもうますぎるし、衝撃的でした。

とにかくね、この映画はあまりにもひたすら、最後のまとめ方がうまかった。

思い返すと、ドタバタしていた引っ越しシーンが伏線になっていて、一番描きたかったのは引っ越しがいったん終わってからの人間模様だったんだなあと。

そう思うとかなりすごいな、と思います。
やっぱり映画は最後まで観ないと分からないな、と思わせられる案件でした。

とはいえ、やっぱり笑いのセンスの欠如は目立つところではあります。
犬童一心はやっぱりシリアス向けなんでしょうかね。

映画「引っ越し大名!」の出演者たち

星野源は、残念ながらこの作品ではその天性の笑いのセンスを生かしきることはできませんでした。

が、引きこもりのコミュ障だった彼の成長していく姿は観ていてスカッとするほどでした。
星野源に当て書きしたのではないかというくらいにハマっていましたよね。

高橋一生は大雑把だけど楽しいいい奴っていう感じが出ていてよかったです。
この人は何をしてもユニークに演じてくれて本当に好きな役者です。

それにしてもこの映画で一番素晴らしいなと思ったのは高畑充希でした。

いろいろな作品を観ていますが、この人の頭の良さにはつくづく感服しますね。

声の出し方や目の動かし方、この人がどういう人で何を自分が求められているのかっていう事を完全にわかっているんだと思います。

おどおどとした妹から、男がいないと生きていけないギャル、強くたくましい昭和のビジネスパーソン、一人では何もできない箱入り娘。

おまけにピーターパンまでできるし歌まで歌える。

この人の芸の幅の広さは本当に驚くほどだと思います。

まとめ

というわけで、映画を見ている間の8割くらいは退屈すぎて早く帰りたいなーと思っていたのですが、残りの2割の見事さによってほどよく中和してくれました。

とはいえ8割の退屈さはちょっとどうにかしてくれると嬉しいなって思います。
完璧に面白い映画とは程遠いかなと思いますが、まあとにかくまとめ方がひたすらうまいです。