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【花とアリス】あらすじ&感想!岩井俊二の傑作映画です

どうもこんにちは、NITARIです。

春といえば春にふさわしい映画をご紹介したくなります。いろんな映画がありますが、今回は岩井俊二の「花とアリス」を紹介します。

岩井俊二「花とアリス」のあらすじ

「花とアリス」は岩井俊二が監督した青春映画です。

出演者

  • 荒井花(花):鈴木杏
  • 有栖川徹子(アリス):蒼井優
  • 宮本雅志:郭智博
  • 黒柳健次(アリスの父):平泉成
  • 堤ユキ(バレエ教室講師):木村多江
  • 有栖川加代(アリスの母):相田翔子

アリスは中学校の時から一緒にバレエをしていた親友同士で、同じ高校に進んだ。
電車の中で花は高校生の宮本に一目ぼれ。

花は宮本が所属する落語研究部に入部するが、まったく興味を持ってもらえない。

そんなある日、宮本を尾行していた花は、不注意でフェンスに激突して倒れた宮本に、「宮本からの告白で付き合っていた」と嘘をつき、それを宮本は信じ込んでしまう。

二人でデートを重ねているうちに、成り行きから実は中学校の時に宮本がアリスと付き合っていたとさらに嘘をつき、記憶を取り戻したい宮本はアリスにも会うように。

花と付き合っているはずの宮本だが、どんどん花に惹かれていってしまうのだった・・・

映画「花とアリス」のネタバレ感想

私自身、この映画は非常に大好きです。もう何度も観ています。

上記のように、改めて内容を確認してみると、もう全部が全部「そんなわけあるかーい!」の連続ではあるんだけど、そんなファンタジーを信じさせてくれる力がこの映画にはあるんですよね。

それは、簡単に言ってしまえば岩井俊二が描く世界観によっての説得力だと私は思います。

全体的に淡々とした作品なんですが、フワフワとした質感や役者たちの自然な演技で、細部の細部まで違和感なく信じさせてくれる手腕はさすがとしか言いようがありません。

岩井俊二のナルシシズムが全開の「花とアリス」

岩井俊二といえば様々な毛色の作品を多く作ってはきていますが、彼の作品はどれも自己陶酔的という点で非常に共通点があります。

めちゃくちゃ自分大好きって感じなんですよね(笑)。
キザっていうのかな。

岩井俊二の映画はそこが何となく鼻について鬱陶しいっていうのもなくはないんですが、この「花とアリス」など一部の作品に関しては非常に良い方向に癖が出ていたと思います。

どう見てもかわいらしくてロマンチックですからね。
それは、上にも書いたようなめちゃくちゃなストーリーにテイストがマッチしているんだと思います。

私はこの映画の前の作品である「リリィ・シュシュのすべて」も非常に好きな作品ですが、やはりこの映画も少しどこかに現実から飛躍したものを描いているように感じます。

現実ではありえないような状況をドキュメンタリータッチで描いているからこそ、何か独特な描写が生まれて面白い作品になるのではないかな、と思うわけです。

だから、ちょっとやりすぎ感があるくらいのほうがいいのかもしれませんね。

映画「花とアリス」のラストのバレエシーン

とにかくこの映画は音楽が素敵です。
確か、岩井俊二自身が作曲したのだと思いますが、非常に綺麗ですよね。

そしてこの映画で最も音楽が重要な意味を持つのが、最後のバレエのシーンだと私は思います。このシーンの蒼井優の魅力は量りしれないものがありますよね。

モデルのオーディションでディレクターから「踊ってみて」といわれて、バレエを一本踊るわけですが、このシーンは実際には音楽のない場所で踊るんですよね。

効果としてテーマ曲が使われるわけだけど、気持ちいいくらい素敵なシーンです。

なんといっても制服でバレエを踊ってしまうわけです。可愛すぎてやばいです。
しかし、この「女子高生に制服でダンスを踊らせる」というどうしようもないあざとさが、なんとも言えず鼻につきかねない。

しかしその危機を補って余りある魅力なんですよ、本当に。

あの、スカートからパンツが見えそうで見えない描写なんか、確信犯すぎてウザいといわれたらそれまで。しかしながら、それでも感動してしまうわけです。

大体・・・このシーンって何の意味があるのか?というw

この映画自体、確かにストーリーもありますけど(むちゃくちゃな)、もうそういうのでなくて、とにかく1シーン1シーンが美しくてかわいらしくて素敵よねっていう話なのかなと思ってしまいます。

平泉成と蒼井優が演じる親子像

この映画では実は個人的に泣けるシーンが2か所あって、多分このシーンが無かったら私はこの映画がそこまで好きじゃなかったと思う。

その2つのシーンというのは、どちらもアリスと父親のかかわりを描写したシーンです。

アリスの放つ我爱你の意味

まずは前半に、アリスが母と離婚した父に会うシーンがありますよね。

この映画はものすごく淡々としているので、このシーンでアリスが父に対してどう思っているかなどの描写はほとんどありません。割とうつむき加減で、何となくめんどくさそうなんですよ。

しかし、父親に教えてもらった中国語の「愛している(我爱你)」を別れ際に父に投げかけるところから、本当はものすごく父の事を愛しているのだという事が分かります。

このシーンはすごいですよね。
たった一言で、二人の関係や人間性まで描き切るというのは本当に素晴らしいと思います。

他のシーンでは、アリスの母がトンデモない女として描かれています。
アリスがいないと生きていけない感じ。だからアリスはお父さんが大好きだけど、母の面倒を見ているんですよ。

そういうところまで、この「我爱你」で描けてしまうのが本当に素晴らしいと思う。

見つけたトランプ

そしてもう一か所は、宮本がトランプのカードを見つけてアリスに渡すシーンです。

アリスが落としたトランプだと思って、宮本がそれをアリスに渡すのですが、実はそれは昔、父親と遊んでいた時に無くしたトランプだったんですよね。

それを思い出してアリスは泣いてしまうわけです。

この映画ではアリスと父親の関係はたくさんは描かれていません。
というか、実は今あげた2か所でした父親のことは描かれていないんだけど、たったこれだけでも十分にアリスと父親との絆が描かれていますよね。

そして、実際アリスがどういう女の子なのかという事もよくわかります。

それがその後の、バレエのシーンによって彼女の自立と成長が描かれるわけです。

映画「花とアリス」は誰にでもおすすめ

というわけで、誰にでもおすすめの「花とアリス」を解説してきました。
いやあ、本当にいい映画ですよね、これ。

この作品の前に岩井俊二が監督したのが「リリィ・シュシュのすべて」で、この作品も傑作なんですけど、こちらは見た後にもれなく死にたくなるような映画です。

なので「花とアリス」を見た時には、ずいぶん違った作品を作ってきたな、と思いつつ、でもこのどうしようもない狙いすましたナルシシズムとロマンチシズムは全くおんなじかもなあ、とも思います。

どちらも、オススメ!!

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