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映画「ベン・イズ・バック」動画情報&あらすじネタバレと評価

今日おすすめしたい映画は、2018年のアメリカ映画「ベン・イズ・バック」です。

映画「ベン・イズ・バック」作品情報

「ベン・イズ・バック」の画像(C)2018- BBP WEST BIB, LLC

まずは、映画「ベン・イズ・バック」がどんな作品かをネタバレなしで紹介したいと思います。

既に映画をご覧になった方は、ネタバレ感想まで飛んじゃったください!

映画「ベン・イズ・バック」キャスト

  • ジュリア・ロバーツ – ホリー・バーンズ
  • ルーカス・ヘッジズ – ベン・バーンズ
  • キャスリン・ニュートン – アイヴィー・バーンズ
  • アレクサンドラ・パーク – カーラ
  • コートニー・B・ヴァンス – ニール・バーンズ

映画「ベン・イズ・バック」あらすじ【ネタバレなし】

クリスマスを翌日に控えたある日、ホリーが再婚の夫のコートニーや3人の子どもたちと買い物から帰ると、家の前に長男ベンが立っていた。

彼は、薬物依存で入院していた治療施設から黙って抜け出してきたのである。

ベンの姿を見て大喜びするホリーと小さな子どもたちだったが、コートニーと長女は問題を大きく見て喜ぶことができなかった。

これまでに何度も、彼はトラブルを起こしてきたからである。

しかし、最後には2人とも「1日だけ」という約束で一緒にクリスマスを過ごすことを納得した。

ベンには自分を守ってくれたと感じている愛犬がいた。
愛犬や家族と共にはじめは楽しく過ごしていたベンだったが、クリスマスプレゼントを買うために二人で街に出てから物事は一変してしまう。

人込みで昔の知り合いに会い不安を覚えたベンは、薬物依存症の集会に母と共に参加して気を持ち直す。

しかしその夜、ミサから帰った一家は家の異変に気が付いた。窓が割られ、クリスマスツリーが倒されていたのである。

そして、愛犬がいなくなっていた・・・

映画「ベン・イズ・バック」を無料で視聴できる配信サービス

(参考のために予告編を埋め込んでいますが、日本版の予告編は本編と印象が違う作品となっています)

映画「ベン・イズ・バック」は現在、以下の動画配信サービスで視聴が可能です。

無料トライアル期間を利用すれば、今すぐ無料で楽しむことができます。

映画「ベン・イズ・バック」の見どころポイント

映画「ベン・イズ・バック」は、キャリア最高の演技を見せたと評価されるジュリア・ロバーツが出演しています。

ジュリア・ロバーツの出演作品では、彼女がアカデミー賞を獲得した「エリン・ブロコビッチ」が大好きですが、今回も素晴らしい演技を見せてくれました。

また、息子役としてルーカス・ヘッジズが出演しています。

ルーカスは「マンチェスター・バイ・ザ・シー」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたり数々の賞を受賞するなど、今最も注目を集めている男優です。

私はまだ「マンチェスター・バイ・ザ・シー」は観ていないのですが、「スリー・ビルボード」で彼を知って、素晴らしい役者だなと思っています。

ちなみに、彼はこの映画の監督を務めたピーター・ヘッジズの実の息子です。

映画「ベン・イズ・バック」のネタバレ感想

「ベン・イズ・バック」の画像(C)2018- BBP WEST BIB, LLC

それではここからは映画「ベン・イズ・バック」ネタバレありで感想を書いていこうと思います。

素晴らしい映画で感動しました。
いろいろな人に見てもらいたい作品です。

アメリカの薬物依存の「今」を知る

この映画「ベン・イズ・バック」は、薬物依存問題に正面から取り組んだ作品です。

主人公のベンは何年も薬物依存症に苦しんでいますが、彼の場合問題なのは、自分だけが薬物の犠牲者になったのではなく、ディーラーとして関わってしまっていたことです。

その間に少女が薬物中毒で亡くなっています。
ベンはそのことについて強い罪悪感があるのです。

この映画を観ることで、日本とアメリカの薬物依存に対する考え方の違いを見ることができると思います。

日本では、数々の芸能人や著名人が薬物使用で摘発されています。
そのたびにメディアは彼らを「悪の象徴」として取り上げ、声高に、そして時には楽しそうに「○○容疑者」と連呼します。

まるで、「さあ、叩きの対象ができたよ!」とでも言いたいかのようです。

私は芸能人の薬物依存問題自体にはまるで興味がないので(社会が興味を持つ視点としては)、そういう楽しそうで嬉しそうなメディアに関しては声を聴くだけで「キモさの極みisここにあり」と思って光の速さでチャンネルを変えるだけです。

一方で、バラエティ番組「アメリカン・アイドル」を観ていて感じたことがありました。

「アメリカン・アイドル」はアメリカのオーディション番組で、一般人の若者たちがオーディションに参加して歌のパフォーマンスで勝ち上がってゆくというものです。

この番組に限らず、アメリカのバラエティ番組が素晴らしいなと思うのは、出演している一般人を通してアメリカの「現在」を感じることができるからです。

その中で、オーディションの参加者が審査員たちに「自分は薬物依存を治療しており、10カ月薬物を絶っています」というようなことをいうんですよ。

そうすると、審査員の3人は口をそろえて「おめでとう」っていうんですよね。

私にとってはそのことが非常に印象深かったです。
薬物に限らず、何らかの依存症に戦っている人に対して「おめでとう」という言葉が、まるで社会人として定型文、当たり前のように出てくるんですよ。

日本にも当然ですが薬物依存症の人は数多く存在するわけで、でも日本ではそれを隠したりして「なかったこと」にするのに必死なんですよね(ほかの犯罪でもそうですが)。

薬物依存は思った以上に身近である。

薬物依存って、犯罪の中では思った以上に身近なのではないかと思うんです。

例えば、何かトラブルによって精神的に壊滅状態になってしまった場合、うつ病になる人が多い中で、もしかしたら次に多いのは薬物依存かもしれませんよね(もしくはアルコール依存とか)。

うつ病は「病」と名前がついているので理解ができる、という人でも、多くは「薬物依存」に理解がない可能性があります。

しかし、確かに犯罪かどうかで言ったら薬物依存はクロなのですが、実際はそれだけの事で、陥ってしまう危険性はかなり高いのではないかと思うんですよね。

だから、アメリカのように薬物依存に対しても理解を示すべきなのではないか?と思うんです。

話はそれましたが、私が今まで見てきた映画の中では薬物依存に対して理解が深まる作品なのではないかとおもい、紹介したいと考えました。

特にこの映画「ベン・イズ・バック」で、ベンは元々自分から薬物に手を出したのではなく、別の病気の治療で医院から処方された薬が多すぎたために依存になってしまった事が分かります。

また、ベンの教師も薬物の分配にかかわっていたという事実もあります。

ベンの年齢は19歳で、ディーラーをしていたのはもっとさらに若い、子供なんですよね。

子供が治療のためと薬漬けにされて、気が付いたら薬物依存になってしまっていたという事実があるわけです。

途中でベンの元友人にホリーが薬物を渡すシーンがありますが、これはベンがしていたことと変わらないのだと思います。

ディーラーをやるなんて最低だ、といわれる人もいるかもしれませんが、ディーラーをすることで薬物を手に入れられるならディーラーになってしまうのが薬物依存です。

役者の圧倒的な演技に注目!

先ほどもおススメで書きましたが、この映画のジュリア・ロバーツはすごいです。

「ベン・イズ・バック」の画像(C)2018- BBP WEST BIB, LLC

ジュリア・ロバーツも素晴らしいのですが、私としては彼女が演じるホリーという母親像に凄みを感じました。

彼女は決して「いい母親」ではないのです。
息子を愛するあまりに、周りが見えなくなってしまっています。ベンを守るために家族にも嘘をつくし、彼から没収した薬物を取引の材料してしまうくらいです。

いい母親どころか、ダメな母親なのだと思います。本当に息子の事を思うならすぐに施設に戻さなきゃだめだからです。

でも、世の中の皆がいい母親ではないと思うんですよ。
むしろ、子供を愛するあまりに理性を失う親は多いと思います。

その母親像の表現があまりにも素晴らしくて、感動しました。2018年アカデミー賞を獲得するか迄思われたのに、ノミネートもされなかったのは謎ですね。

同じく、先ほども言いましたがルーカス・ヘッジズがまた素晴らしいです。

「ベン・イズ・バック」の画像(C)2018- BBP WEST BIB, LLC

絶望的な眼差しが美しく、素晴らしい存在感でした。これからも楽しみな人材です。

映画「ベン・イズ・バック」には問題点も

今まで「ベン・イズ・バック」の素晴らしい点を紹介してきましたが、完璧な映画とは言えないのでその点も書いていこうと思います。

それは、この映画があまりにも薬物依存に対する理解を深めるという目的のみで作られすぎているという点です。

この映画を観れば、確かに今のアメリカが抱える薬物依存問題に対する理解は深まるかもしれません。

が、一本の映画として観た時に、映画を観てその点だけを得られるのであれば少し物足りないという気持ちはあります。

もちろん、母子の愛だったり、感じるものがないとは言えません。
が、私が気になっているのはベンの末路です。

ベンは結局、愛する犬のためにディーラーの仕事をしてしまいました。その罪の意識に耐えられず、強い薬を打って命を絶とうとします。

しかしギリギリのところで母によって助けられるんですよね。

何があっても死んではいけない。死んだら終わりだという事は映画に限らず必ず描いていかなくてはならない点です。

しかし一方で、ベンは以前にも薬物注射をして倒れている所を母に助けられています。

映画を観ている私たちにとっては今回ベンの身に起こった出来事は初めて目にするトラブルなので、最終的に死ななくてよかった、という気持ちが芽生えるのですが、彼にとっては何度もやっていること。

また翌年には、もしかしたらやっぱり彼はクリスマスを祝いに家に帰って、そしてまた問題を起こしてしまうかもしれません。

問題は、今回の出来事に限ってはそれまでと違って、何かしらの希望が見えてほしかったという事。

そうでなければ、薬物依存問題への理解は深まっても、実際に薬物依存症の方やその家族の抜本的な助けにはならないからです。

もちろん、簡単に描けることではないのですが、その点をチャレンジして初めて描き切ったと言えるのかもしれません。

ドラマ映画というのは、基本的には始まるときと終るときで登場人物が違った状況(成長するなど)であることがベストなのです。

とはいえ、知らなければならないことが多い映画ではありますので、おすすめしたいと思います。

まとめ

というわけで、今日は映画「ベン・イズ・バック」を紹介してきました。

薬物依存の理解を深めるという趣旨としては素晴らしい作品なので、いろんな人に観てほしいと思います。

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