細田守【サマー・ウォーズ】ネタバレ感想と納得できない点

2017-09-14映画, アニメSF, ファンタジー

細田守の「サマー・ウォーズ」が金曜ロードショーで放送されたので、久々にみてみた!

何となく納得できない点も多いのよね。

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細田守「サマー・ウォーズ」ネタバレ感想

話は面白いところも多いんだけど、微妙な点が多い印象でした。

まず、そもそも健二が夏希先輩に「婚約者のふり」をさせられるくだりに必要性をあまり感じないというのはある。
ただまあ、この一族の中に急に飛び込んでいかないと話が始まらないから仕方ないのかもしれないけど……どうなんですかね?

この作品で面白いなあと思ったのは、特に「バーチャル世界」を否定した作品にはなっていないということ。そういう説教臭さはなかったように感じます。

ただ、「アナログなつながり」を尊重する説教臭さはにじみ出ていて、正直完全にうざいとしか言いようかないわけですね。

とにかくひいおばあちゃんがうざすぎて辛い

まあ、大体の人が同感してくれると思うんだけど、ひいおばあちゃんの存在がひたすらにうざい。うざすぎる。

途中で世間が混乱しているときに、知人や友人に片っ端から電話して激を飛ばすシーンがあるけど、あれは誰が見ても意味が分からないと思う。

「しっかりするんだよ」とか言ってるあんたよりよほど当事者はしっかりしているはずだよ。
ああいうのをいかにも素晴らしい感じで描いている細田守の神経というのは完全にうざいとしか言いようがないですね。

そもそもAIを開発した夏希のおじさんにしても、金を持ち逃げしてアメリカに行ったのはどうかと思うけど、途中でおじさん自身が主張したように世間を騒がすような高性能のAIを開発したことに関しては特に糾弾されるべきものではなかったわけだ。

悪用したのはおじさんではないのでね。

なのになんか長刀みたいの持ち出して殺そうとするとか「へ?」という感じ。
しかもその前におじさんが説明していた事とか、正直ババアは全く理解できなかったはず。なんで何をしたのかもわからないのに殺そうとするのか?

というわけでばあさんが最初から死ぬまでうざいわけですけど、まあそれは途中で死ぬからまあいいかというところです。

しかしまあ細田守の作品というのは、何となく雰囲気的には(絵とか)すごく好きな感じだし見ていても楽しいんだけど、どこかで必ず何となく不愉快にさせてくれるというか、面白いまま突っ走ってくれないところがありますよね
それが何となく不思議です。

この作品でも、まあそもそもババアがうざいということ以外にも、なんとなーくこう全体的に封建的で保守的な匂いを醸し出して来たりとかもそうだし、最終的に絆で何とかしようという感じも鬱陶しい。

どこか封建的で同調圧力的な空気を孕んでいる

それからこの作品で感じたにおいとしては、何となくの同調圧力みたいな空気を感じますよね。

そもそも「家族愛」「人間の絆」というテーマに比例して流れる空気が「同調圧力」のようなものだと思うんだけど、私はこの「絆」のようなものは描き方次第ですごく安っぽく感じるものだと思うんですよ。

別に「絆」がだめだと言っているわけではないんだけど、この作品のように前提として「絆」でやっつける感じを描きたいと思われていると、先に絆ありきだから嘘っぽくなりますよね。
もっとAI(ラブマシーンだっけ?)との勝負一辺倒として結果、絆が重要だったという順番のほうがいいと思います。

例えば一度「勝った」と思わせておいて、実はカウントダウンが終わっていなかったというところ。
皆は逃げようとしているのに夏希が「まだ終わってない」といって逃げるのをやめるからみんなも逃げなかった。

しかしこの場合他の人は何の役にも立たないので逃げるでしょ。特に小さな子供がいるんだから。
そういうところが本当にうざいしダメですよね。

それから、そもそもラブマシーンに戦いを挑もうとするのはたちですよね。
女たちはお葬式の準備をしている。

現実的にはこういうことはあり得るけど、それを表現してしまうと非常に封建的な感じがして自由な感じがしない。
そもそも家族を大切にしようということをアピールすること自体が多少封建的であるとは言わざるを得ないよね。

私は家族愛を描くなとは思わないんだけど(家族映画は好きです)、「家族愛を描こう」とするのには反対で、そういうことをアピールしようとするからこういうことになるんですね。
「家族さえいれば大丈夫」みたいなことはうそっぽくてダメです。

バーチャルの描き方には好感を持てる

しかしこの作品はそうやって非常に封建的なメッセージを孕んではいるんだけど、かといってバーチャルっていうものを特に否定しているというわけでもないのはいいと思います。
アナログな絆を大切にすることをメッセージにしている割には、バーチャルもハッピーに描いている感じは好感が持てるし、デザインもかわいくてすごくいいよね。

何よりもバーチャルな話をする登場人物たちの生き生きとした感じ!
細田守自身がそういうのが好きなんだろうなと思うのでいいと思います。それは。

ハッキングというのは今の世の中ではよくあるテーマだけど、その表現方法としてはすごく楽しくていいなという感じ。
ストーリーとしてもかなり作りこまれていて面白いので、細かい装飾の部分で多少イラっとさせられても満足にみられる作品かなとは思います。

そもそも細田守の作品が全部そんな感じですよね。
イラっとさせられても割と面白いという。

細田守「サマー・ウォーズ」おススメ度

 

 

これは夏の夜に家族で楽しく見るのに最適なのでおすすめです。

ただし、「夏の夜に家族で楽しく見られるアニメ」を狙いすましている感じは否めません。

※その他の細田守作品レビュー

www.nitari-movies.com