インサイド・ヘッドは子供だと案外わかりづらい、非常に哲学的な大人向けのアニメです。心から大好きなこの映画を解説してみようと思います。

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映画「インサイド・ヘッド」ネタバレあらすじ

この物語の主人公はライリーっていう女の子の心の中にある、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカの5つの感情たち。

その中で最も力を持っているのがヨロコビなんだけど、だれから見ても「カナシミ」という存在だけは必要性が感じられずに疎まれています。

もともととっても明るい性格のライリーなんだけど、状況は彼女の一家がサンフランシスコに引っ越した時から激変。

新しい土地でピリピリする両親、新しい学校……不安だらけのライリー。

初めは何とか前向きにしていますが、やがて感情たちの司令塔も混乱が絶えなくなります。
特に、今まではヨロコビの感情であふれていたのが、カナシミが出しゃばりはじめて多くの感情がカナシミ色に染まっていってしまうんですね

それをさせまいとしたヨロコビはカナシミに仕事を与えないよう、感情のボードのそばに寄らせないなどの工夫をします。

それでも問題は解決せず。

新しい学校で自己紹介の時に、カナシミが感情のボールに触ってしまい、クラス皆の前で泣き出してしまうライリー。

しかもその悲しい感情が、「特別な思い出」としてボールになってしまうんですね。

このボールが「特別な思い出」として記憶されてしまったら、悲しい思い出が特別な思い出になってしまう!

慌てたヨロコビはこの思い出を感情のラインから取り出して、捨ててしまおうとする。

カナシミは、それでもこれは「特別な思い出」として作られたものだから捨てないように阻止しようとするんだけど、そうやってもみ合っているうちに思い出ラインの中にヨロコビ、カナシミの二人は吸い込まれてしまい、保管ボールの場所に運ばれて行ってしまう。

司令塔にはヨロコビとカナシミはいなくなって、イカリとビビリとムカムカだけが残された。ライリーにはヨロコビと悲しみの感情がなくなってしまうのでした。

「インサイド・ヘッド」感想

この映画って、わかる人とわからない人がいるみたいなんですね。

分からない人にとっては、カナシミの存在が鬱陶しくて、なんで最後に記憶を全部カナシミに渡すのかが理解できない。

まあ、子供とかだったらわからないのも理解できますが、この映画を見た大人が、ただ単にカナシミの存在に対して「足を引っ張ってイライラする」ということしか思えないっていうのは、カナシミの存在価値に気づけない時のヨロコビと同じ状態ってことだよね。

この映画はとにかく哲学的な映画ですよね。

とにかくこの映画を見たら、とにかくいいから考えてほしいです。
一体この映画が何を言おうとしているのか。 

映画「インサイド・ヘッド」で描かれるカナシミの感情

ここまでいい映画があるかっていうくらいいい映画でした。

ヨロコビがカナシミの存在価値に気が付くシーンは、本当に何度見ても涙があふれてきます。

世の中って、前向きなことだけが素晴らしいと思い込んでいませんか?

ヨロコビとカナシミのいなくなったライリーの心は、要するに「鬱状態」です。
しっかりと悲しみを感じることができるのが、ちゃんとした人間で、大切な感情なのです。

そんなものすごいことを教えてくれる映画は今までになかったので、本当にびっくりしたし何度も観ました。

そもそも、この映画の感情たちっていうのは別に感情だけの話ではないんですね。

ヨロコビにとってのカナシミのように全く理解できないような人でも、その人にはその人の存在価値があるんだっていうことを認める、ということなんです。

それって、結局マイノリティを認める、ということにもなるんですね。

世の中の、前向きな感情だけを受け入れようとする流れに一石を投じただけでもほんとすごい映画だと思うんだけど、とにかく私はこの映画がひたすらに大好きでしょうがないです。

映画「インサイド・ヘッド」の家族の描き方

この映画は本当に素晴らしいんですが、その中でちょっと気になるのが家族の描き方です。

この映画、最後にライリーが両親に抱きしめられて安心する、ということになっていますよね。とにかく、この映画のライリーの両親っていうのはそれはそれは素晴らしい人なんです。

でも、最後にこのシーンを見て、両親や家族に恵まれない子供はちょっと悲しいだろうな、と思いました。

「家族」というコミュニティーに関してのみ、この映画はやや保守的と言わざるを得ないでしょう。

しかしながら、内面で哲学的な感情を描きながら外的なコミュニティーまで先進的に描くのは絶対に無理だと思うので、たぶんあえてこのような描き方をしたのだと思います。

表現をするときには、ある面で妥協をせざるを得ないのかな、とも思いました。

「インサイド・ヘッド」おすすめ度

しかそそりゃあもうおすすめ度100点満点の本作は、子供にも大人にもおすすめしたい作品です。

お子さんのいる方だったら一緒に見て、この映画の意味を教えてあげてほしいです。
お子さんとか居ない方でも、絶対に見ましょう! 

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